2008 年 23 巻 4 号 p. 529-533
[目的]フリーウェアであるImageJは顕微鏡画像の処理,解析に利用されているが,角度測定機能は理学療法分野でも活用可能と考えた。そこで,立ち上がり動作を利用し,ImageJによる体幹前傾角度測定の信頼性を検証した。[対象]被験者は3名,ImageJを使用する検者を10名とした。[方法]被験者に左側の肩峰,大転子,膝関節外側関節裂隙に反射マーカーを貼付し,立ち上がり動作を矢状面から1回撮影した。体幹前傾角度はImageJおよび三次元動作解析装置で測定した。[結果]級内相関係数と標準誤差を用いて統計解析を行った結果,検者内・検者間信頼性を示すICCはともに高かった。[結語]ImageJを用いた二次元での動作分析は理学療法分野における評価や研究,教育に有益な手段である可能性が示唆された。