2009 年 24 巻 2 号 p. 221-226
[目的]高齢者に対し,腰痛予防を目的に体幹エクササイズを実施し,その効果を体幹背部筋の筋持久力から検討した。[対象]高齢者24名(74±5.1歳)で,エクササイズ群(Exe群)13名とコントロール群(Con群)12名の2群に分けた。[方法]筋持久力をTrunk Holding Testの保持時間(THT)と腰部多裂筋の筋電図学的筋疲労から評価した。[結果]8週後,2群とも筋電図学的筋疲労に有意な変化はなかったが,THTはExe群においてのみ有意に向上した。[結語]実施したエクササイズによる腰痛のリスクファクターであるTHTの保持時間向上効果が示唆された。