2009 年 24 巻 4 号 p. 625-632
有酸素運動は,活動筋に酸素を供給する能力と活動筋において酸素を利用する能力によって構成される。従来,理学療法分野において用いられてきたVO 2maxやpeak VO2の評価は,主に酸素供給能力を反映する指標である。この指標だけでは,対象者の運動制限因子が酸素利用能力にある場合,対象者の運動耐容能を適切に評価したことにはならない。そこで,本稿では,VO 2のτが,対象者の骨格筋における酸素利用能力を反映し,運動耐容能の指標になり得ることを示した。