理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
随意運動および運動観察が運動関連脳電位に及ぼす影響
中野 英樹芝田 都季子川見 清豪藤田 浩之吉田 慎一河村 章史森岡 周
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2010 年 25 巻 3 号 p. 329-332

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抄録

〔目的〕本研究は,随意運動および運動観察が運動関連脳電位に及ぼす影響について検討した。〔対象〕対象は,エディンバラ利き手テストにて右利きを示した健常成人8名とした。〔方法〕机上にて対象者自身がカップを把持し,肘関節屈曲運動を行う課題(課題A)と,他者が同様の運動を行うのを対象者が観察する課題(課題B)を実施した。課題A,Bにおける対象者の運動関連脳電位を測定した。測定部位は国際10-20法におけるCzとした。筋電図は上腕二頭筋から測定し,波形の立ち上がりをトリガーとした。抽出項目は運動関連脳電位の出現時間と最大振幅とした。〔結果〕課題A,Bともに運動関連脳電位の出現が認められ,出現時間と最大振幅に有意差は認められなかった。〔結語〕運動観察時には随意運動時と同様の運動関連脳電位が出現することが明らかとなった。

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© 2010 by the Society of Physical Therapy Science
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