2010 年 25 巻 5 号 p. 687-691
〔目的〕本研究の目的は青年期の立脚期歩行パターンを測定し,足圧中心軌跡は踵から第5中足骨付近まで進みその後第1趾に向かうという先行研究と比較し,その特徴を調査することである。〔対象と方法〕対象は調査・計測に関して同意の得られた専門学校学生17例とし,身体計測と10 m歩行計測に加え,立脚期の足底圧中心軌跡の特徴について検討した。〔結果と結語〕その結果,足底圧中心軌跡が中央型となる傾向があり,荷重応答期から立脚終期に時間要因が延長する傾向を認めた。特に初期接地以降の距骨下関節の動きおよび足長,足幅(横アーチ機能),中足趾節関節背屈角度等が足底圧中心軌跡を調整する機能として寄与することが示唆された。