理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
再荷重がラットヒラメ筋廃用性萎縮の回復に及ぼす影響
―筋の部位による相違―
西川 正志山崎 俊明都志 和美
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2011 年 26 巻 1 号 p. 133-137

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抄録
〔目的〕ラットヒラメ筋廃用性萎縮後の再荷重による回復過程において,その介入効果を部位別に検討することとした。〔方法〕対象は8週齢のWistar系雄ラットを1)通常飼育の対照群(C14群),2)開始日対照群(C0群),3)後肢懸垂群(H14群),4)後肢懸垂後の通常飼育(再荷重)群(R3,R5,R7,R14群)の計7群(n=7)に分類した。実験期間終了後,右ヒラメ筋を4分割し,起始部より近位部,中央部,遠位部として試料を作成した。その後,筋線維横断面積を測定した。その他,体重,筋湿重量,筋長を測定した。〔結果〕H14群はC14群と比較し有意に低値を示し,また群内においても遠位部が有意に高値を示した。再荷重期間が延びるにつれ筋線維横断面積は増加していくが,R14群以外のR群では近位部よりも遠位部が有意に高値を示した。〔結語〕ラットヒラメ筋における後肢懸垂およびその後の再荷重では,筋の長軸部位による反応の違いが示唆された。
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© 2011 by the Society of Physical Therapy Science
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