抄録
〔目的〕介護職員の腰痛の強さと機能障害に関連する健康関連Quality of life(QOL)について検討した.〔対象〕介護職員189名.〔方法〕腰痛の強さを数値化して,腰痛による機能障害の程度をRoland-Morris Disability Questionnaire(RDQ)によって,健康関連QOLをShort Form 36- Item Health Survey(SF-36)によって,自己記入式で評価した.腰痛の強さとRDQ得点を従属変数,SF-36の下位尺度を独立変数として重回帰分析をした.〔結果〕腰痛の強さには「体の痛み」,「身体機能」,「心の健康」,RQDには「身体機能」と「体の痛み」が関連していた.〔結語〕日常的・社会的役割や活動は介護職員の腰痛や機能障害に関与しなかったが,痛みと激しいスポーツや活動を制限が関与することが推測された.