理学療法科学
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Print ISSN : 1341-1667
総説
キネシオテーピング®の理論と基本貼付法
吉田 一也
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キーワード: キネシオテープ, 皮膚, 筋膜
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2012 年 27 巻 2 号 p. 239-245

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抄録

〔目的〕キネシオテーピング®の理論と基本貼付法についてまとめた.伸縮性テープを皮膚に貼付することで体液の循環を改善させ,自然治癒力を高める効果が期待されるテーピング法である.人体の比較的浅層へのアプローチから膜組織の乱れを評価・調整し,筋膜を中心とした機能改善を目的とする.効果として,筋機能の改善,体液の循環改善,疼痛抑制,関節矯正,治療効果持続時間の延長等がある.テープ自体をほとんど伸張せずに貼るのが特徴である.またテープの伸張率を変えて貼付することによって,低伸張での貼付は表層の皮膚・筋膜・筋に対してアプローチでき,高伸張での貼付は深層の腱・靱帯および関節矯正等に応用できる.このような特徴的な貼付法は治療だけではなく,理学療法評価への応用も期待でき,理学療法士分野へのさらなる進出が期待される.

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© 2012 by the Society of Physical Therapy Science
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