抄録
〔目的〕立位頸部回旋位が自覚的視性垂直定位に与える影響を把握すること.〔対象〕健常人20名(平均年齢22.7±1.7歳)とした.〔方法〕立位にて7条件(0度,左右15度,30度,45度)に設定した頸部回旋位において自覚的視性垂直定位を測定し,頸部0度におけるSVVとの偏位量を算出した.統計解析として二元配置分散分析,およびその後の多重比較検定を用い頸部回旋運動が自覚的視性垂直定位に与える効果の有無を検証した.有意水準は5%未満とした.〔結果〕頸部左右回旋0度より30度および45度においてSVV偏位量が高値を示した.また左右回旋30度および45度において頸部回旋方向への有意なSVV偏位を認めた.〔結語〕頸部回旋位では側屈による眼位のズレにより,回旋性視運動刺激の影響を受けることが示唆された.