理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
脳卒中片麻痺者における歩行の自立判定方法ならびに関連要因の検討
高橋 純平高見 彰淑若山 佐一
著者情報
キーワード: 脳卒中, 歩行, 自立判定
ジャーナル フリー

2012 年 27 巻 6 号 p. 731-736

詳細
抄録

〔目的〕文献検索により,脳卒中片麻痺者の歩行自立判定に用いられる方法や,歩行自立との関連する要因を明らかにすることである.〔方法〕データベースから選択された論文から,自立判定に用いられたテストバッテリーと,歩行自立との関連性を分析された指標を抽出した.〔結果〕選択基準に適合した39件が抽出された.自立判定方法はFIMやFAC,医師や理学療法士による判定が多かった.歩行自立との関連要因として,歩行能力,麻痺側下肢機能,加えて,認知障害や注意障害,高次脳機能障害が多く抽出された.しかし,自立判定の基準や関連要因の有意性は一定の見解が得られなかった.〔結語〕脳卒中片麻痺者の歩行自立判定は定性的な判定が多く,包括的な評価バッテリーが必要である.

著者関連情報
© 2012 by the Society of Physical Therapy Science
前の記事
feedback
Top