抄録
〔目的〕膝前十字靱帯(ACL)再建術施行1年後の脛骨前方移動量の健患差(ATT)に関連する因子を抽出する.〔対象〕ACL再建術後患者10例(年齢(平均値±標準偏差)24.6±7.3歳,男8例,女2例).〔方法〕従属変数は術後1年時ATT,独立変数は手術前膝関節屈曲と伸展筋力の筋力比(H/Q比),手術前片脚スクワット時膝外反角度,手術後2週時膝関節最大屈曲と伸展角度とし,重回帰分析を行った.〔結果〕ATTに関連する因子は手術前H/Q比,手術前片脚スクワット時膝外反角度,手術後2週時膝関節最大伸展角度が抽出された.〔結語〕ATT増大予防には手術前H/Q比を大きく,手術前片脚スクワット時膝外反角度を小さく,手術後急性期の膝関節最大伸展角度を制限することが示唆された.