2014 年 29 巻 4 号 p. 595-598
〔目的〕安静な立位時の骨盤の動きについてオイラー角の変化から検討した.〔対象〕健常男性9名とした.〔方法〕左右の上後腸骨棘の中点に加速度・角速度センサを貼付した.両足を揃えない立位と両足を揃えた立位(開眼)を約1分間保持したときに得られる3軸の角速度からオイラー角を算出した.X-Y座標に投影して左右(LM)および前後(AP)の変位幅と,得られた波形から偏角を求めた.〔結果〕両足を揃えることで,変位幅はLMよりAPに変化がみられる傾向であった.LMもしくはAPの偏角のばらつきに変化が生じた被検者は8名であった.〔結語〕足幅の狭いほうが偏角のばらつきに違いがみられ,骨盤の動きに影響を与えることが示唆された.