理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
29 巻 , 4 号
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原 著
  • 和田 敏江, 山本 洋之
    2014 年 29 巻 4 号 p. 473-477
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕理学療法養成課程において,学業成績と自己効力感との関係について検討した.〔対象〕理学療法学科入学者77名(男性59名,女性18名,平均年齢21.03歳±4.4).〔方法〕調査回数は,入学前から入学後の合計4回実施.調査内容は,志望動機,職業イメージ,学業自己効力感尺度,実習自己効力感尺度,動機づけを質問紙により調査した.〔結果〕先行する自己効力感が高ければ学業成績は良好であるが,試験の結果が良くても悪くてもその後の自己効力感が高まっていなかった.〔結語〕試験の結果からどのような問題に対して,どのように間違っていたのか,どのような回答が考えられるのか,学生自身による正しい自己評価を行う教育が必要である.
  • 楠元 史, 今井 亮太, 兒玉 隆之, 森岡 周
    2014 年 29 巻 4 号 p. 479-483
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究は,メンタルローテーション課題時における脳神経活動領域の経時的変化を脳波解析により明らかにし,反応時間との関連性を検討した.〔対象〕右利き健常大学生15名.〔方法〕課題として,1試行計48枚の手画像をランダムに呈示した.脳活動は高機能デジタル脳波計を用いて記録計測した.対象者を反応時間の速い群,中間群,遅い群に分け,そのうち,速い群と遅い群の比較を行った.〔結果〕反応時間の速い群では後頭葉・側頭葉・前頭葉の順で,遅い群では後頭葉・頭頂葉・前頭葉の順に脳活動が認められた.〔結語〕メンタルローテーション課題において,運動学習に関与する脳領域を活性化させるためには,対象者に心的回転を行う時間的余裕を与え,呈示された画像を自己の身体として捉えることが大切ではないかと示唆された.
  • 鈴木 学, 加藤 仁志, 仲保 徹, 木村 朗
    2014 年 29 巻 4 号 p. 485-489
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕学生の性格とPBLテュートリアルに対する取り組み状況との関係について検討した.〔対象〕A大学理学療法学科の3年生55名とした.〔方法〕PBL実施後,KT性格検査による学生の性格判定およびPBLの取り組み状況に関するアンケートを実施した.〔結果〕5つの性格の程度は7.85~11.71であった.主たる性格によるPBLの取り組み状況には差異はなかった.各タイプの傾向とPBLの取り組み状況との関係は,臨床思考は「信念確信型」との間で有意な正の相関,「繊細型」との間で負の相関,協調性は「自己開放型」との間で有意な正の相関がみられた.〔結語〕取り組み状況の要因の1つとして各性格の程度が関係していることが示唆された.
  • 池之野 有香, 松山 友香, 三川 浩太郎, 與座 嘉康
    2014 年 29 巻 4 号 p. 491-495
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕20mSRTのプロトコルを用いた15mSRTの有用性を検討することを目的とした.〔対象〕若年健常人19名.〔方法〕15mSRTおよび20mSRTを無作為順に実施し,移動距離と酸素摂取量との関係から有用性を検討した.〔結果〕15mSRTと20mSRTにおける移動距離に有意な相関(r=0.97)が認められた.15mSRTにおける移動距離と酸素摂取量に有意な相関(r=0.89)が認められ,求められた予測式は予測酸素摂取量=0.0151×移動距離+26.281であった.Bland-Altman分析において,15mSRTから算出された予測酸素摂取量と実測酸素摂取量には比例誤差のみ認められた.〔結語〕15mSRTは全身持久力を評価できる運動負荷試験である可能性が示唆された.
  • 井上 順一朗, 小野 玲, 牧浦 大祐, 柏 美由紀, 土井 久容, 石橋 有希, 岡村 篤夫, 三浦 靖史, 酒井 良忠, 佐浦 隆一
    2014 年 29 巻 4 号 p. 497-502
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕造血幹細胞移植(HSCT)患者の身体活動量と運動セルフ・エフィカシーの関連性について検討した.〔対象〕身体活動量および運動セルフ・エフィカシーの評価が可能であったHSCT患者62名とした.〔方法〕評価項目は,身体活動量(歩数),運動セルフ・エフィカシー,年齢,および性別とし,単回帰分析および重回帰分析にて身体活動量と各評価項目の関連性を検討した.〔結果〕身体活動量の変化量と運動セルフ・エフィカシーの変化量および性別(女性)とに関連性を認めた.〔結語〕HSCT患者の身体活動量を決定する因子の一つとして運動セルフ・エフィカシーが考えられた.身体的・空間的に活動性が制限されるHSCT患者においても,運動セルフ・エフィカシーの向上が身体活動量の増加や予後の改善につながることが示唆された.
  • 神谷 晃央, 木林 勉, 烏山 亜紀, 野口 雅弘, 安彦 鉄平
    2014 年 29 巻 4 号 p. 503-508
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕骨盤傾斜および股関節外転・内転角度の二次元測定法の妥当性を明らかにすることとした.〔対象〕書面にて研究参加の同意が得られた健常大学生20名とした.〔方法〕踵接地時および足尖離地時の骨盤傾斜と股関節外転・内転角度測定法の妥当性を級内相関係数およびBland-Altman分析を用いて検討し,さらに両測定値間の差の原因を重回帰分析で検証した.〔結果〕二次元測定法は同一ランドマークを捉えた三次元測定法との高い妥当性を認めた.二次元測定法とplug-in gaitモデルを用いた測定法においても高い妥当性が得られたが,骨盤回旋角度に由来する固定誤差がわずかに生じていた.〔結語〕本測定方法は三次元動作測定方法との比較的高い妥当性をもつ.
  • 高村 彰子, 高木 治雄, 朝日 大介, 中島 広樹, 貞松 俊弘, 蒲田 和芳
    2014 年 29 巻 4 号 p. 509-513
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕回復期脳卒中片麻痺患者に対する,体重免荷装置を用いたトレッドミル歩行練習(以下,BWSTT)と平地歩行練習との併用の有効性を確認すること.〔対象〕回復期片麻痺患者32名を対象とした.〔方法〕対象者を平地歩行群,BWSTT群,併用群の3群に割り付け,歩行能力,バランス能力,ADL能力,介助量を比較した.〔結果〕ストライドでBWSTT群が併用群と比較して有意に改善した.全ての測定項目に対して併用群で他の2群よりも有意な効果は認められなかった.〔結語〕回復期脳卒中片麻痺患者において,平地歩行練習にBWSTTを併用しても平地歩行練習,BWSTT単独の歩行練習と比較して歩行能力で有意な改善が認められなかった.
  • 福井 直樹, 緒方 健, 庄本 康治
    2014 年 29 巻 4 号 p. 515-519
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は慢性期片麻痺患者のトレッドミル歩行時の麻痺肢立脚期の中殿筋に対して,機能的電気刺激(functional electrical stimulation: FES)を加えることが歩行にどのような影響を与えるのかを明らかにすることとした.〔対象〕対象は慢性期脳卒中症例1名.〔方法〕研究プロトコルはフォローアップ付きA-Bデザインとし,操作導入期にトレッドミル歩行時の麻痺肢初期接地期から加重応答期にかけて中殿筋に電気刺激を行った.〔結果〕介入後と介入12週後で歩行速度の増大,麻痺側外転筋力増大,modified Ashworth scale股関節内転筋低下,麻痺側立脚時間の増大,symmetry indexの改善が認められた.〔結語〕トレッドミル歩行と中殿筋へのFESを組み合わせることで慢性期片麻痺患者の歩行速度を向上させる可能性が示唆された.
  • 石垣 智也, 泉 真里恵, 田中 秀憲, 柳井 沙希, 尾川 達也, 松波 咲恵, 宮尾 康平, 西本 絵美, 松本 大輔
    2014 年 29 巻 4 号 p. 521-525
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕回復期リハビリテーション(以下,リハビリ)病棟入院患者の入院初期のリハビリへの参加意欲をPittsburgh rehabilitation participation scale(以下,PRPS)を用いて評価し,これと入院時の運動FIMとの関連性を検討することとした.〔対象〕回復期リハビリ病棟5施設の236名(平均年齢;77.7±12.4歳)を対象とした.〔方法〕入院時の運動FIMに対する入院初期のPRPSの関連性を,基本特性を考慮したうえで重回帰分析により評価した.〔結果〕入院時の運動FIMに対する,年齢および,入院時の認知FIM,入院初期のPRPSの有意な効果が検出された.〔結語〕回復期リハビリ病棟入院患者において,入院初期のリハビリへの参加意欲と,入院時の運動FIMは関連する.
  • 後藤 和也, 久保 晃, 神津 教倫
    2014 年 29 巻 4 号 p. 527-531
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕上肢操作の追加による変更を加えたtimed up and go test(TUG)の従来法に対する有用性を静的バランスおよび筋力指標との関連性から検討することとした.〔対象〕対象は,要支援者32名(要支援1:20名,要支援2:12名)とした.〔方法〕上肢操作として右手に水を満たした500 ccカップを持ち続けるという動作を加えるTUGの変法(c-TUG)と原法の2条件で,所要時間と歩数を計測し,これらに対する条件の効果を二元配置分散分析にて分析した.さらにこれらと静的バランスとする開眼片脚立位保持時間および筋力指標とする握力との間の相関をPearsonの相関係数を用いて解析した.〔結果〕所要時間に対しては要介護度と各条件において有意な主効果と交互作用が認められた.歩数に対しては主効果のみ認められた.TUGの所要時間では静的バランスと筋力指標において有意な負の相関を示したが,c-TUGでは認められなかった.〔結語〕c-TUGはTUGより包括的なバランス要素を反映する指標となることが示唆され,要支援者に対するバランス評価法としての有益性が高いと考える.
  • 糸谷 圭介, 糸谷 素子, 加藤 順一, 安藤 啓司
    2014 年 29 巻 4 号 p. 533-537
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究はwhole-body vibration (WBV)トレーニングが脳卒中片麻痺患者の身体機能および能力に与える即時効果を検討した.〔対象と方法〕当院に入院中の脳卒中患者30名を対象とした.WBV群と非WBV群の2群に分類した.WBVによる刺激(周波数25 Hz,2分間)を実施し, 実施前後に関節可動域(ROM),10 m歩行時間,timed up and go test(TUG),立位バランスを評価した.〔結果〕WBV群は非WBV群と比較して,ROMが有意に改善した.〔結語〕脳卒中片麻痺患者におけるWBVを用いたトレーニングは, 実施直後にROMの改善によるストレッチ効果があると期待される.
  • 直井 俊祐, 勝平 純司, 丸山 仁司
    2014 年 29 巻 4 号 p. 539-542
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕リュックサックの有無および重量の違いが立位姿勢に及ぼす影響を運動学・運動力学的に明らかにすることとした.〔対象〕健常若年群16名と健常高齢群8名とした.〔方法〕三次元動作解析装置と床反力計を用いて立位姿勢の計測を行い,リュックサック重量の増減に対する変化を群間ごとに比較した.〔結果〕リュックサックの重量増加に伴い,骨盤前傾角度と腰部屈曲モーメントが両群とも有意に増加した.股関節屈曲モーメントは若年群で有意に増加し,高齢群で有意でないものの増加傾向を示した.〔結語〕リュックサックの重量増加により腰背部の負担が軽減される現象は若年者と高齢者で共にみられた.
  • 加藤 倫卓, 内藤 裕治, 森 雄司, 川瀨 翔太, 光地 海人, 落合 康平, 鬼頭 和也, 竹下 直紀, 千崎 史顕, 森本 大輔, 町 ...
    2014 年 29 巻 4 号 p. 543-547
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕急性心筋梗塞(AMI)患者に対する回復期の心臓リハビリテーション(心リハ)が体組成の変化に与える影響を検討した.〔対象〕AMI発症後に入院期の心リハが処方された171例とした.〔方法〕対象を,心リハ継続群と心リハ非継続群の2群に分類し,退院時と退院後4カ月時の体組成を測定し比較検討した.〔結果〕心リハ継続群の体重,体脂肪量,およびウエスト周囲径は退院時から退院後4カ月時にかけて有意な減少を認めた.また,両群における骨格筋量と除脂肪量は,退院時から退院後4カ月時にかけて有意な増加を示した.〔結語〕AMI患者に対して4カ月間の回復期心リハを実施することで,体重と体脂肪量の減少を認めた.また,回復期心リハは体重減少に伴う骨格筋量の減少を抑制して,骨格筋量と除脂肪量を維持した.
  • 内田 全城, 名倉 達也
    2014 年 29 巻 4 号 p. 549-553
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕段差昇降動作と片脚立位の関係について重心動揺計を用いて検証した.〔対象〕健常成人10名とした.〔方法〕段差昇降時の先導脚と片脚立位の重心動揺を計測した.重心動揺の方向性特性を位置・速度ベクトル検査,課題動作間の関係をピアソンの相関係数を用いて求めた.〔結果〕内・外側への重心の広がりと,外側方向への重心動揺が示された.また,降段動作と片脚立位において側方の重心動揺に強い正の相関がみられた.〔結語〕内側への重心動揺に対する外側方向への制御が行われており,降段動作と片脚立位は,側方への重心動揺に相関があることが示唆された.
  • 吉岡 芳泰, 谷埜 予士次, 鈴木 俊明
    2014 年 29 巻 4 号 p. 555-559
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕膝伸展直後に最大努力で膝屈曲を行わせ,その際のハムストリングスの筋活動と膝屈曲トルクについて検討した.〔対象〕健常男子学生9名とした.〔方法〕角速度60°/secで,膝屈曲30°から80°までの膝屈曲を対象者の最大努力で行なわせ,その直前に収縮様態と強度,および角速度を変化させた膝伸展課題を行った.〔結果〕各膝伸展課題直後の筋電図の平均振幅値は内側ハムストリングスで有意に減少し,腓腹筋は有意に増加した.また,膝屈曲ピークトルクに有意差はないが,その発揮角度は有意に低値となった.〔結語〕ハムストリングスの筋収縮を促したい場合は,膝屈曲のみを行った方が良いということが示された.
  • 渡邊 裕文, 大沼 俊博, 高崎 恭輔, 谷埜 予士次, 鈴木 俊明
    2014 年 29 巻 4 号 p. 561-564
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕座位での腹斜筋の活動を明確にすることである.〔対象〕本研究に対する同意を得られた健常男性7名とした.〔方法〕テレメトリー筋電計MQ-8を用い,左側腹斜筋に複数の電極を配置し,座位にて側方移動距離を変化させ筋電図を測定した.座位での筋電図積分値に対する相対値を求め,移動距離による相対値の変化を検討した.〔結果〕側方移動距離の増大に対し,移動側腹斜筋群では筋電図積分値相対値に変化が認められず,反対側腹斜筋群ではこの値が全電極で増加傾向を示し,内腹斜筋単独部位とその直上の2電極で有意に増加した.〔結語〕座位で側方体重移動をリハビリテーションに用いる時,移動反対側内腹斜筋による骨盤の挙上作用に着目する必要のあることが示唆される.
  • 藤田 大輔, 西田 裕介
    2014 年 29 巻 4 号 p. 565-568
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕passive cycling movement (PCM)の至適回転数を明らかにするために,40 rpm,60 rpm,80 rpmにおける酸素摂取量,心拍数,酸素脈の変化を検討した.〔対象〕健常成人21名(男性11名,女性10名)とした.〔方法〕5分間の安静エルゴメータ座位後,下肢のPCMを5分間行った.この際,回転数は40 rpm,60 rpm,80 rpmをランダムに設定した.〔結果〕安静時と比較してPCM時において,HRに変化は認められなかったが,VO2,酸素脈は各回転数において有意に増加した.いずれの変数は回転数における差は認められなかった.〔結語〕PCMによってVO2/HRを増加させるペダル回転数は40 rpm以上であることが示唆された.
  • 谷川 直昭, 石川 大樹, 前田 慎太郎, 中山 博喜, 福原 大祐, 平田 裕也, 塩田 清二
    2014 年 29 巻 4 号 p. 569-572
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕移植腱に骨膜を被覆して家兎を用いた半月板再建術モデルを作製し,骨膜被覆が移植腱に及ぼす影響を検討した.〔対象〕日本白色家兎12羽を用いた.〔方法〕右膝には長趾伸筋腱をそのまま移植し(非骨膜群),左膝には骨膜を巻き移植した(骨膜群).術後2,4,8,12週で屠殺した後,腹大動脈より朱色墨汁とゼラチンを混ぜた溶液を注入し,肉眼的また組織学的観察を行った.〔結果〕骨膜群の方が早期より血管像が鮮明に見られた.また,半月板形状へのリモデリングも早かった.組織像は骨膜群では4週で内軟骨性骨化を認め,12週で軟骨細胞が縦列化し,滑膜様組織像がみられた.非骨膜群ではこれらの過程の遅れや不全が生じていた.〔結語〕骨膜にて腱組織を被覆することにより,半月板様組織変化が加速されたのではないかと考えた.
  • 芥川 知彰, 榎 勇人, 室伏 祐介, 田中 克宜, 小田 翔太, 細田 里南, 永野 靖典, 石田 健司, 谷 俊一
    2014 年 29 巻 4 号 p. 573-576
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕筋収縮形態別に最大筋力の発揮に有効な視覚フィードバック(VF)提示方法を検討することである.〔対象〕健常成人14名とした.〔方法〕数値およびグラフの提示による2つのVF条件下で,等尺性および等速性膝伸展筋力を測定し,VFなしで測定した筋力からの変化率で比較した.次いで,変化率と自覚的な筋力発揮のしやすさとの関連性も分析した.〔結果〕等尺性運動ではグラフによるVFの効果が大きかったが,等速性運動では両VFの間に有意差がなかった.筋力を発揮しやすいVFと筋力変化率の間には関連性がみられなかった.〔結語〕等尺性収縮による最大筋力測定には,グラフによるVFが効果的であることが示唆された.
  • 岩本 直也, 今井 覚志, 斎藤 隆文
    2014 年 29 巻 4 号 p. 577-582
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕ボクシング競技における初心者指導を確立するため,教示前後の実験間(教示前・後実験)動作を比較した.〔対象〕競技未経験者5名(31.3±1.2歳)とした.〔方法〕実験では光刺激を合図に,右ストレートをすばやくターゲットに打ちこむことを要求した.測定装置として筋電計と床反力計を用い,定量化した特徴量を基準に動作を4期間に分割した.測定指標は,期間時間,合成床反力作用点(COP)軌跡変位量,および筋活動の各特徴量とし,各測定項目において各実験間で有意差検定を行った.〔結果〕教示後実験で,2期間の時間短縮,準備期の外側と後方向のCOP軌跡変位量の減少,ならびに右前鋸筋の筋活動時間の延長,4筋の%MVC増加が確認された.〔結語〕ストレートの教示効果の検討は,初心者指導の確立に貢献した.
  • 鈴木 哲, 木村 愛子, 田中 亮
    2014 年 29 巻 4 号 p. 583-588
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕介護職員におけるpresenteeismの発生頻度を調べ,かつ腰痛の程度および心理的因子がpresenteeismに与える影響を解析することとした.〔対象〕介護職員139名とした.〔方法〕presenteeismと腰痛の程度,心理的因子を対象者ごとに評価した.測定項目間の関係をモデル化し,パス解析にて,その適合度と測定項目間の関連性を検討した.〔結果〕対象者の66.9%にpresenteeismがみられた.修正モデルの適合性は十分に高かった.〔結語〕介護職員にとってpresenteeismは業務上の一般的な問題であること,心理的因子がこれに影響する因子として重要であることが確認された.
  • 磯谷 隆介, 吉田 一也, 諸澄 孝宜, 須藤 慶士, 工藤 賢治, 風間 貴文
    2014 年 29 巻 4 号 p. 589-593
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕キネシオテープ貼付の有無と方向の違いが大腿直筋の筋機能に及ぼす影響を検証した.〔対象〕障害のない成人13名の両側大腿26肢とした.〔方法〕超音波画像診断装置で大腿直筋の筋厚,羽状角,筋線維長を計測した.計測はテープ貼付なし,筋の停止から起始方向に貼付(停起方向),起始から停止方向に貼付(起停方向)の3条件とし,肢位は膝屈曲と伸展座位とした.〔結果〕膝屈曲での筋厚は,テープ貼付で有意に増加した.羽状角は貼付なしと起停方向,起停方向と停起方向への貼付で有意に増加した.筋線維長も起停方向と停起方向への貼付で増加した.膝伸展では有意差はなかった.〔結語〕大腿直筋へのキネシオテープは膝屈曲での筋厚を増大させ,貼付方向の違いで羽状角,筋線維長を変化させた.
  • 大西 智也, 橘 浩久, 武田 功
    2014 年 29 巻 4 号 p. 595-598
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕安静な立位時の骨盤の動きについてオイラー角の変化から検討した.〔対象〕健常男性9名とした.〔方法〕左右の上後腸骨棘の中点に加速度・角速度センサを貼付した.両足を揃えない立位と両足を揃えた立位(開眼)を約1分間保持したときに得られる3軸の角速度からオイラー角を算出した.X-Y座標に投影して左右(LM)および前後(AP)の変位幅と,得られた波形から偏角を求めた.〔結果〕両足を揃えることで,変位幅はLMよりAPに変化がみられる傾向であった.LMもしくはAPの偏角のばらつきに変化が生じた被検者は8名であった.〔結語〕足幅の狭いほうが偏角のばらつきに違いがみられ,骨盤の動きに影響を与えることが示唆された.
  • 井関 茜, 沖田 一彦, 島谷 康司
    2014 年 29 巻 4 号 p. 599-604
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕日本理学療法士におけるプロフェッショナリズムについて,見解を深める.〔対象〕4年制大学理学療法学科の学生123名を対象とした.〔方法〕質問紙を用いて,46の項目が理学療法士としてプロフェッショナルであるためにどの程度当てはまる必要があるかを,5段階リッカート尺度で問うた.〔結果〕4つのカテゴリで有意差を認めた.〔結語〕仕事に対して自己犠牲に関するジレンマの存在が窺われた.また,プロフェッショナリズムには遵守の必要が自明な部分と,状況により判断が分かれる部分の2つの部分があると考えられた.
  • 小林 正典, 清水 勇樹
    2014 年 29 巻 4 号 p. 605-607
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本研究の目的は,インソール装着が立位歩行時の下肢の動揺性に及ぼす影響を明らかにすることである.〔対象〕20歳代の健常な成人男性(学生)22名を被験者に用いた.〔方法〕インソールを装着した場合と非装着の場合での開眼片脚起立時間,重心動揺の測定,足趾ピンチ力を計測,比較しインソールの影響を検討した.〔結果〕いずれの計測項目でもインソールを装着した場合に立位安定機能が低下する傾向が見られ,とくに開眼片脚起立時間と足趾ピンチ力で有意な低下が見られた.〔結語〕インソールの装着は,立位歩行時の足底筋を中心としたアーチ機能に影響を及ぼし,下肢の動揺性を増強させる可能性が示唆された.
  • 重枝 利佳, 山本 澄子, 石井 慎一郎, 牧田 浩行
    2014 年 29 巻 4 号 p. 609-613
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕人工股関節全置換術後患者の歩行中の股関節と骨盤運動が,術後経過とともにどのように変化をしていくのかを調べた.〔対象〕片側THA 15例とした.〔方法〕臨床的評価として,股関節機能判定基準を用いた.三次元動作解析装置を用いた歩行分析では歩行速度,ステップ長,下肢の対称性,股関節屈伸角度と股関節屈伸モーメント,骨盤傾斜角度の経時的変化を分析した.〔結果〕歩行速度,ステップ長,下肢の対称性,股関節屈曲角度と伸展モーメントは有意に改善したが,股関節伸展角度と屈曲モーメントは術後6ヵ月以降12ヵ月の間で有意に減少し,立脚後期の骨盤前傾角度は術後12ヵ月で有意に増加した.〔結語〕歩行速度やステップ長の増加,下肢の対称性の向上に股関節伸展運動が追従しきれず,骨盤の前傾による代償運動が行われていた.
  • 島谷 康司, 井関 茜, 沖田 一彦
    2014 年 29 巻 4 号 p. 615-620
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕本調査では日伊の理学療法学生を比較して,日本の理学療法学生のプロ意識の特徴を明らかにする.〔対象〕日本(63名)とイタリア(35名)の理学療法学科の学生を対象とした.〔方法〕5段階リッカート尺度の質問紙(19カテゴリ46項目)を用いて「理学療法士としてプロであるためにはどの程度当てはまる必要があるか」を質問し,各項目に対して統計学的比較を行った.〔結果〕14カテゴリ26項目に有意差が認められた.〔結語〕幼少期からの学習形態の違いや理学療法カリキュラムの違いによって自己学習に相当するプロ意識に差異をもたらしているのではないかと推察され,科目教育と臨床教育の乖離を埋め合わせる必要がある.
  • 隈元 庸夫, 世古 俊明, 田中 昌史, 信太 雅洋, 伊藤 俊一
    2014 年 29 巻 4 号 p. 621-626
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕立位と座位での屈曲弛緩現象(FRP)の違いを筋電図学的に検討すること.〔対象と方法〕健常男性10名の胸・腰部背筋,多裂筋,大殿筋,大腿二頭筋を導出筋とした.体幹屈曲,最大屈曲位から伸展して開始姿勢に戻る運動を立位と座位,直立位(upright)と脱力位(slump)の4条件で実施した.FRP出現性,FRPの筋活動比率(FRR)をuprightとslumpでの筋活動比で求めた安静FRR,運動時筋活動を最大屈曲位での筋活動で除した運動時FRRを算出した.〔結果〕FRP出現性は立位で高く,座位で低かった.安静FRRは座位で高く,運動時FRRは立位で高かった.〔結語〕座位でのFRPは出現性だけでは検討不十分であり,座位での安静FRR,立位での運動時FRRが屈曲弛緩現象を示す量的指標となる.
  • 藤本 修平, 小宅 一彰, 山口 智史, 田辺 茂雄, 近藤 国嗣, 大高 洋平
    2014 年 29 巻 4 号 p. 627-631
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕正準相関分析を用いて回復期脳卒中患者の歩行能力に関連する身体機能を明らかにすることとした.〔対象〕回復期リハビリテーション病棟の脳卒中患者72名とした.〔方法〕歩行能力とする歩行速度および歩行変動性と,身体機能とする麻痺側の下肢運動・感覚機能,足関節底屈筋の筋緊張,および両側下肢伸展トルクとの関連性を正準相関分析で解析した.また,前者のそれぞれを従属変数とする重回帰分析との相違点を検討した.〔結果〕正準相関分析で両側下肢伸展トルク,股関節運動機能が,重回帰分析で麻痺側下肢伸展トルクおよび股関節運動機能が抽出された.〔結語〕正準相関分析を用いることで,歩行速度と歩行変動性の双方とも含む歩行能力と関連する重要な身体機能を理解できる.
  • 伊藤 忠, 酒井 義人, 久保 晃, 山崎 一徳, 大野 泰生, 中村 英士, 佐藤 孝徳, 森田 良文
    2014 年 29 巻 4 号 p. 633-638
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕腰部多裂筋と下腿三頭筋への振動刺激時の重心動揺と転倒との関係を検証した.〔対象〕腰部脊椎疾患と診断され入院中の後期高齢者17名(男性9名,女性8名,年齢79.4±3.1歳)を対象とした.〔方法〕下腿三頭筋および腰部多裂筋に対して閉眼立位で交互に60 Hzの振動刺激を与えた.転倒経験者と未経験者の2群間で,固有受容加重比率(RPW),転倒スコア,腰背筋断面積,骨格筋量,腹筋力,背筋力を比較した.さらにRPWと転倒スコアとの相関の有無を検証した.〔結果〕転倒経験者のRPWは腰部の固有感覚が低下し,下腿優位の姿勢制御を示した.RPWと転倒スコアの間に相関を認めた.〔結語〕RPWが転倒との関連性に対する評価指標となることが示唆される.
  • 福山 勝彦
    2014 年 29 巻 4 号 p. 639-644
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕浮き趾例における歩行の特徴を明らかにすることを目的とした.〔対象〕成人175名より抽出した正常群,擬浮き趾群,浮き趾群をそれぞれ16名ずつ,計48名を対象とした.〔方法〕接地型フォースプレートを使用し,立脚期における床反力とCOP軌跡から,3群間の歩行について解析し,比較,検討した.〔結果〕浮き趾例では,立脚時間の短縮,COPの前後移動距離,離地時直前の前後移動距離,離地時内側移動距離の短縮がみられた.また,最終離地時垂直方向,前後方向の床反力増大がみられた.〔結語〕浮き趾例は,離地時に趾先まで重心移動が行なえず,安定した基底支持面を確保できないことで,滑らかな離地が行えないものと推察する.
症例研究
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