2014 年 29 巻 5 号 p. 661-665
〔目的〕理学療法士養成専門学校において,学生の理学療法領域の研究に関する意識を把握することとした.〔対象〕理学療法士養成専門学校において理学療法研究法を受講した42名.〔方法〕「理学療法領域の研究」に関して,および「データ活用に関する基本的数学知識」に関して,選択式質問紙法(全6項目)と自由記述にて意見を抽出した.〔結果〕理学療法領域の研究に対する困難さを感じる学生が対象者の90%を占めたが,そのうち50%は卒業後も研究を行いたいとの希望を持っていた.多くの学生にはデータの活用に関する基本的数学知識の不足が認められた.〔結語〕養成専門学校においては,理学療法領域の研究の困難さを感じる学生が多く,克服に向け能力の事前把握や知識の補てんなどによる段階的な指導が必要である.