抄録
〔目的〕下肢先端出力測定を参考に考案した下肢筋力測定方法により大腿骨近位部骨折術後者の下肢機能を調査すること.〔対象〕初発の片側大腿骨近位部骨折術後者10名とした.〔方法〕Hand-Held Dynamometerを使用し,背臥位,膝関節90°屈曲位における下肢先端部から発揮される力を測定した.力の方向は直立姿勢で重力に対応する方向と,その方向に直交する前後方向の3方向で行った.〔結果〕下肢先端部から発揮される力は直立姿勢で重力に対応する方向に最も大きく,3方向すべてで術側が有意に低値を示し,3方向の非術側に対する術側の低下の比率に関して有意差はなかった.〔結語〕大腿骨近位部骨折術後者の下肢先端部で発揮される力は多様な方向で低下し,低下の度合には差がなかった.