2015 年 30 巻 4 号 p. 641-645
〔目的〕キセノン光の星状神経節近傍照射(Xe-LISG)が上肢領域の筋血流量を増加させ得るか否かを明らかにすることとした.〔対象〕健常者16名とした.〔方法〕全対象者に,安静仰臥位での10分間のXe-LISGと安静仰臥位保持(コントロール)を日を改めて実施し,Xe-LISGおよびコントロール実施中の左右の上腕二頭筋および上腕三頭筋の酸素化ヘモグロビン量(HbO2)を測定した.〔結果〕両筋のHbO2は,コントロール実施中ではほぼ一定に保たれたが,Xe-LISG実施中では増加し続けた.さらに,コントロール実施中と比較してXe-LISG実施中の両筋のHbO2は有意に高かった.〔結語〕Xe-LISGは上肢領域の筋血流量を増加させる.