抄録
〔目的〕軽度神経障害合併糖尿病患者(mild DPN)を対象とし,重心動揺計による開眼・硬面上(IPS)と閉眼・軟面上(MIPS)の立位2条件にてバランス能力を評価することで,軽度のバランス能力低下の有無と評価法による違いを検討した.〔対象〕糖尿病多発神経障害なし(non-DPN)群27名およびmild DPN群16名とした.〔方法〕IPSとMIPSのバランス指標にて,両群の比較を行った.また対象者全員の振動覚とバランス指標の比較を行った.〔結果〕両群間の比較においてMIPSのみmild DPN群で有意に低下していた.振動覚はMIPSのみ有意な相関関係を示した.〔結語〕mild DPNにおいてもバランス能力の低下が存在し,深部感覚の低下が関与している可能性が示唆された.