理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
異なる筋収縮強度を用いた母指対立運動イメージが脊髄運動神経の興奮性と自律神経活動に及ぼす影響
文野 住文鈴木 俊明岩月 宏泰
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2016 年 31 巻 1 号 p. 117-125

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抄録
〔目的〕異なる収縮強度の運動イメージが,脊髄運動神経の興奮性と自律神経活動に与える影響を検討した.〔対象〕健常者10名であった.〔方法〕測定手順はRest1試行,50%Image1試行,Rest2試行,50%Image2試行,Rest3試行の順にF波とLF/HF比を測定した.以上を50%条件とし,100%条件も同様に行った.〔結果〕2条件共に,Image1とImage2試行時のF波出現頻度が,Rest1試行時より有意に増加した.50%Image1と50%Image2試行時の振幅F/M比が,Rest1試行時より有意に増加した.LF/HF比は,2条件共にImage1試行時において,Rest1試行時より有意に増加した.Rest1試行を1としたF波とLF/HF比相対値は,2条件間で差はなかった.〔結語〕50%と100%運動イメージは,脊髄運動神経の興奮性と心臓交感神経活動を増加させ,その変化は2条件間で差はなかった.
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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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