理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
維持血液透析患者が認識する生活の質の内容
─質的研究による検討─
青木 拓也上出 直人高橋 香代子小澤 敏夫
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2016 年 31 巻 1 号 p. 25-29

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抄録
〔目的〕維持血液透析(HD)患者の生活の質(QOL)について,質的研究手法で検討した.〔対象〕入院中のHD患者15名とした.〔方法〕HD患者に半構造化面接を行った.面接内容を階層的クラスター分析にて解析し,研究者間で最適なクラスター数と各クラスターの意味を議論し,決定した.〔結果〕階層的クラスター分析の結果,①趣味の継続性,②食への影響,③経済状況,④他者との交流,⑤生活機能と生活環境,⑥環境との相互作用,の6つのクラスターが得られた.〔結語〕HD患者が認識しているQOLの内容として,趣味や経済状況については既存の疾患特異的QOL尺度には含まれていない要素として重要であると考えられた.
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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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