理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
圧迫刺激とスタティックストレッチングによる腓腹筋形状および足関節背屈可動域への影響
西野 琢也山出 宏一吉岡 正和我嶋 晋太郎川久保 淳司髙橋 精一郎森田 正治
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2016 年 31 巻 2 号 p. 183-188

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抄録

〔目的〕スタティックストレッチング(SS)と圧迫刺激による腓腹筋形状および足関節背屈可動域への影響を検討した.〔対象〕健常成人60名とした.〔方法〕刺激はSS群,圧迫群,併用群の三群とした.超音波診断装置とデジタルカメラ,筋弾性計を用いて計測された足関節背屈可動域,筋束長,筋腱移行部(Muscle Tendon Junction;以下,MTJ)の移動量,スティフネス,筋弾性を計測し三群間で比較した.〔結果〕足関節背屈可動域,筋束長,筋弾性は三群の平均に有意な差はないが,MTJの移動量はSS群より併用群で高い値を,スティフネスは併用群のみ刺激後に低い値を示した.〔結語〕SSと圧迫刺激の併用は,神経生理学的,力学的な要素の相乗効果により効率的に筋伸張性や柔軟性の向上を計ることができる.

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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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