理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
胸腰部屈曲位における立ち上がり動作の特徴
─健常者における殿部離床時の検討─
法所 遼汰岡山 裕美大工谷 新一
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2016 年 31 巻 2 号 p. 253-256

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抄録
〔目的〕高齢者の円背姿勢を再現した胸腰部屈曲位における立ち上がり動作での下肢の筋活動と関節角度の特徴を明らかにする.〔対象〕健常成人男性10名とした.〔方法〕胸腰部屈伸中間位,胸腰部20°屈曲位および胸腰部40°屈曲位の条件下で,表面筋電計とビデオカメラを用いて立ち上がり動作を実施し,下肢筋の平均振幅の相対値と活動順序,体幹前傾角度と下腿前傾角度を算出した.〔結果〕胸腰部屈伸中間位と比較し,胸腰部40°屈曲位では前脛骨筋の平均振幅の相対値と体幹前傾角度および下腿前傾角度が有意に増加した.また胸腰部40°屈曲位では,前脛骨筋が他の筋よりも有意に早く活動を開始した.〔結語〕胸腰部屈曲角度の違いは,前脛骨筋の筋活動と下腿前傾角度に影響を与えていると考えられた.
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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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