理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
マイクロビーズ製クッション上での臥位が脳卒中後片麻痺患者に及ぼす即時効果
松田 雅弘楠本 泰士酒井 弘美伊藤 公一田上 未来阿部 紀之関 亮祐本藤 伸男山﨑 友豊赤池 優也二瓶 篤史新田 收
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2016 年 31 巻 4 号 p. 495-499

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抄録
〔目的〕マイクロビーズ製クッション上での臥位が,関節可動域と筋緊張に及ぼす影響を通常のベッド上臥位と比較して明らかにすることとした.〔対象と方法〕回復期脳卒中後片麻痺患者9名(52~84歳)とした.同一対象者に20分の臥床をクッション(クッション条件),およびベッド上背臥位で(臥位条件)行わせ,前後でのROMt,筋緊張(MAS),僧帽筋上部線維の筋硬度の変化と変化量を対応のあるt検定により統計学的に解析し,その違いを条件間で比較した.〔結果〕クッション条件では介入前後で,麻痺側肘屈曲,頸部左回旋角度に有意差がみられた.筋緊張,筋硬度も軽減している症例が多かった.〔結語〕マイクロビーズ製クッションが,脳卒中患者に対して筋緊張の軽減と関節可動域の増大に効果をもたらすことが示唆される.
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© 2016 by the Society of Physical Therapy Science
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