理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原著
大学陸上競技部に属するmedial tibial stress syndrome 経験者の身体的特徴
—足趾の関節可動域と下腿の筋横断面積に着目して—
青木 謙介松原 裕一宮本 俊和
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2017 年 32 巻 1 号 p. 57-61

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抄録

〔目的〕大学生陸上長距離選手におけるmedial tibial stress syndrome(MTSS)の身体要因を足趾関節可動域とMRIによる筋横断面積から検討することである.〔対象と方法〕長距離選手男性30名(年齢20.1 ± 1.5歳,身長169.9 ± 4.5 cm,体重59.5 ± 4.0 kg)とした.MTSS経験の有無をアンケートにより調査して,MTSS経験群(以下,経験群)とMTSS未経験群(以下,未経験群)の2群に分けた.足趾関節可動域,下腿の筋断面積を2群間で比較した.〔結果〕未経験群は経験群と比較して,第2中足趾節関節の伸展可動域が有意に高かった.下腿の筋横断面積に有意差はみられなかった.〔結語〕MTSSの発症には第2中足趾伸展関節可動域の制限が関係していることが示唆された.

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© 2017 by the Society of Physical Therapy Science
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