抄録
〔目的〕体幹の回旋に伴って生じる胸郭の前後左右への並進運動に,肋間筋ストレッチが与える影響を明らかにすることとした.〔対象と方法〕健常若年男性18名とした.計測課題は立位での身体回旋動作とし,三次元動作解析システムを用いて骨盤に対する胸郭の回旋角度と前後左右への偏位距離を計測し,体幹左側屈位での右肋間筋ストレッチ前後で比較した.〔結果〕体幹の回旋には前方および回旋と反対側への胸郭の並進が伴い,右肋間筋ストレッチによって右回旋時の胸郭の左方並進が減少した.〔結語〕体幹の回旋に伴う胸郭の前方,かつ回旋と反対側への並進は,肋間筋ストレッチによりコントロールできる可能性がある.特に,右側胸部を主とした肋間筋ストレッチは体幹右回旋に伴う胸郭の左並進を抑制する.