2018 年 33 巻 6 号 p. 991-996
〔目的〕プレフレイルと静的立位バランス(静的バランス)との関係を検証すること.〔対象と方法〕銀座医院を受診した187名を対象とし,健常群101名,プレフレイル群86名に分類した.調査項目は対象の背景,握力,骨格筋指数(SMI),静的バランスの指標である矩形面積とした.SMIは二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)を用いて算出し,矩形面積は重心動揺検査装置を用いて開眼にて30秒間計測した.〔結果〕プレフレイル群の男性の割合,握力, SMIは健常群と比較して有意に低値を認め, 年齢と矩形面積は有意に高値を認めた.矩形面積はプレフレイル群に関係する因子として抽出された.〔結語〕プレフレイルの状態から静的バランスが低下している可能性が示唆された.