理学療法科学
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回復期リハビリテーション病棟の脳卒中患者における歩行自立・転倒カットオフ値リスト導入の取り組み
─理学療法士の意識の変化─
梶山 哲戸髙 良祐野村 心梅野 和也
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2019 年 34 巻 4 号 p. 541-546

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抄録

〔目的〕歩行自立・転倒カットオフ値リスト(脳卒中対象の他論文を参照)を,回復期リハ病棟の脳卒中患者に導入し,転倒予防効果を検討すること.〔対象と方法〕2016年度に当センターを退院した脳卒中患者123名を非導入群,2017年度に退院した脳卒中患者119名を導入群とした.導入前後でFIM,転倒発生率を比較した.また,理学療法士28名に対しアンケート調査を行った.〔結果〕転倒発生率,退院時合計FIMにて有意差を認めた(p<0.05).アンケートでは,「歩行自立度判断を行う際の多職種との協議において,パフォーマンステストや転倒リスク因子を参考に発言できているか」について導入後に有意に数値が高くなった(p<0.05).〔結語〕リストの使用は理学療法士の意識の変化に影響を与える可能性が示唆された.

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