理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
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原著
  • 北村 匡大, 磯邊 恵理子, 村山 真理, 河瀬 直也, 桑原 健志, 中﨑 満, 中田 孝, 波多野 浩子, 佐々木 圭太
    2019 年 34 巻 4 号 p. 387-391
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕国家試験予測試験と年次試験の専門基礎分野(基礎)と専門分野(専門)との関連性を検討した.〔対象と方法〕対象は理学・作業療法士養成校5校の入学生とした.調査項目は,入学時,1年次末,2年次末,3年次1・2・3回目の年次試験と国家試験とした.統計解析は,対応のないt検定,Pearson相関係数,受信者動作特性曲線を用いた.〔結果〕理学療法学科(297名)・作業療法学科(104名)間の試験の比較は,入学時,1年次末,2年次末基礎,3年次3回目(国家試験予測試験)基礎,国家試験基礎を除き有意な差を示した.国家試験予測試験と全試験は有意な相関を示し,それらカットオフ値が抽出された.〔結語〕国家試験予測試験と年次試験は関連し,それらカットオフ値が明らかとなった.

  • 岩城 隆久, 小枩 武陛, 大西 智也, 三上 章允
    2019 年 34 巻 4 号 p. 393-398
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕認知機能が地域在住高齢者の転倒リスクに関与する可能性について検討した.〔対象と方法〕対象者は地域在住高齢者46名とし,ミニメンタルステート検査(MMSE),老研式活動能力指標(TMIG-IC),生活活動範囲指標(LSA),10メートル歩行検査(10MWT)の評価を行った.また,認知課題を用いた反応時間測定は単純反応課題(SR課題),Go/No-go 課題(GNG課題),プローブ反応課題(PR課題)を使用した.〔結果〕TIMG-ICとLSAは転倒経験なし群に比べ転倒経験あり群は有意に低い値を示した.転倒経験なし群に比べ転倒経験あり群のGNG課題とPR課題の応答信号から筋活動の開始までの潜時であるPremotor Timeが延長した.〔結語〕行動抑制や注意の分配に関与する認知機能の低下が転倒経験者にみられた.

  • 沼田 純希, 黒後 裕彦
    2019 年 34 巻 4 号 p. 399-403
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕靴甲部の固定が高齢者のバランス能力に与える影響を,姿勢安定度評価指標(Index of postural stability:IPS)を用い検討した.〔対象と方法〕地域在住高齢者12名を対象に,重心動揺計上で直立位および前後左右へ身体を最大限傾けた姿勢で各10秒間の足圧中心を測定した.IPSを算出し,ベルクロによる靴甲部の固定本数による条件間で比較検討を行った.〔結果〕IPSに固定条件間で差はなかったが,IPSの構成要素である安定域面積において,固定本数の増加により有意な拡大を認めた.〔結語〕靴甲部の固定はIPSに影響を与えなかったが,安定性限界の拡大に寄与することが示唆された.

  • 辻 修嗣, 宮﨑 純弥
    2019 年 34 巻 4 号 p. 405-410
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕地域在住高齢者の側方転倒における発生状況を調査し,心身機能の特性について検証すること.〔対象と方法〕対象は地域在住の独歩可能な高齢者70名とした.そのうち,過去1年間の転倒経験者から転倒方向と状況について聴取し,認知とFalls Efficacy Scale(FES)の2項目と,前方と側方のリーチテスト,開眼片脚立位,膝伸展筋力体重比,握力,5 m最大歩行,Timed Up & Go test(TUG)の7項目を測定し,側方転倒群と非側方転倒群で比較した.〔結果〕転倒経験者23名のうち側方転倒経験者は9名(39%)であった.最も多くみられた転倒原因は非側方転倒群は「つまずき・引っかかり」であったのに対し,側方転倒群は「足のもつれ」であった.転倒回数は側方転倒群の方が多かった.心身機能の項目では,FES,開眼片脚立位,5 m最大歩行,TUGの4項目に有意差を認め,側方転倒群の方が能力値は低かった.〔結語〕非側方転倒した者と比較して,側方転倒した者は,転倒自己効力感が低く,静的バランス,歩行および移動能力が低いことが示唆された.

  • 宮地 諒, 大野 直樹, 宮地 利明, 山崎 俊明
    2019 年 34 巻 4 号 p. 411-415
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕座位にて下腿筋長軸部位別の筋横断面積と足関節最大筋力の関係性を明らかにすること.〔対象と方法〕健常成人男女30名を対象とした.測定肢位は足関節底背屈中間位の椅座位とした.臥位以外の座位などの任意の体位で撮像可能なGravity MRIを使用し,ヒラメ筋,腓腹筋外側頭・内側頭,前脛骨筋の筋腹から5ヵ所を選出して筋横断面積を計測した.最大筋力値は徒手筋力計を使用し測定した.〔結果〕筋横断面積と最大筋力値について,女性の腓腹筋外側頭は遠位1/4部と最遠位部に相関関係がみられた.前脛骨筋は男性は近位1/4部にのみ,女性は中央部と最大筋腹部に相関関係がみられた.〔結語〕筋や性別で筋横断面積と最大筋力が関連する部位は異なり,画像などから筋力を推測する際には筋長軸方向の部位を考慮する必要がある.

  • 新井 智之, 高塚 奈津子, 丸谷 康平, 三浦 佳代, 細井 俊希, 藤田 博暁
    2019 年 34 巻 4 号 p. 417-422
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕地域在住中高年者のロコモティブシンドロームと高次の生活機能,運動機能との関連を明らかにすることを目的とした.〔対象と方法〕地域の自主グループ活動に参加している高齢者338名(平均年齢75.9 ± 6.3歳)を対象とした.ロコモ5によりロコモ群と非ロコモ群の2群に分け,運動機能と高次生活機能を聴取して,比較を行った.〔結果〕多重ロジスティック回帰分析の結果,JST-ICの合計得点,下位項目の「社会参加」が他の要因を調整しても,独立してロコモに関連する要因として選択された.〔結語〕ロコモである高齢者は,運動機能だけでなく,高次生活機能が低下していた.さらに高次生活機能のなかでも,社会参加が少ない高齢者は,ロコモと判定される高齢者の割合が多いが明らかとなった.

  • 辻 いづみ, 飛田 伊都子, 鈴木 操, 赤松 滋子
    2019 年 34 巻 4 号 p. 423-429
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕理学療法士養成教育機関での感染制御教育の実態を調査し,大学と専門学校の教育内容を比較検討した.〔対象と方法〕全国の理学療法士養成教育機関263校を対象に,無記名自記式質問紙調査(郵送法)を行った.感染制御教育に関する45項目について,教育実施の有無およびその教育方法等について調査した.〔結果〕回収率は30.8%,対象施設における教育実施率が最も高い項目が標準予防策75.8%であった.大学が専門学校より有意に教育を実施していたのは擦式手指消毒剤での手洗い方法等9項目であったが,そのいずれも教育実施率が40%以下と低率の項目であった.〔結語〕感染制御の事象についての総論的内容は教育実施率が高いが,理学療法士が関与しにくい各論的内容については教育実施率が低い教育機関が多い.

  • 渡邉 観世子, 佐藤 珠江, 久保 晃
    2019 年 34 巻 4 号 p. 431-434
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕ウィメンズヘルス理学療法に対する学生の興味・関心およびそれらの科目の受講後の変化を検討することとした.〔対象と方法〕41名の履修者は,開講時と閉講時に科目で扱う7項目について興味・関心の高い順に1~7の順位を付けた.〔結果〕受講前後ともに興味・関心が高い項目は腰痛であった.受講前後の比較では,失禁の項目において受講前より受講後に有意に興味・関心が高くなった.〔結語〕腰痛は臨床現場でも理学療法士が関わることが多い症状であり,既習知識と関連付けることができたため,興味・関心が高いといえる.失禁については,既習知識は少なかったが臨床では重要となる症状であることを理解したことが興味・関心に影響したと考えられる.

  • 有末 伊織, 小西 有人, 岩下 篤司, 田巻 加津哉, 久利 彩子, 吉田 正樹
    2019 年 34 巻 4 号 p. 435-440
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕歩行時の前足部(足趾骨,中足骨)における床を押す力と時間のパターン(床押パターン)の分類方法の提案をすることを目的とした.〔対象と方法〕健常男性9名を対象とした.右末節骨底(母趾,中趾,小趾)と右中足骨頭(第1,第5)で床を押す力ベクトルを計測した.計測した27試行(対象者9名×3試行)をクラスター分析のWard法で分類した.〔結果〕左右成分は3群に,前後成分および鉛直成分は2群に分類できた.また,前後成分に着目すると,27試行中23試行(約85%)が同じ床押パターンとなった.〔結語〕歩行時の前足部における各部位の床を押す力ベクトルを分類した.特に前後成分に着目することで,全試行の約85%が類似した前足部の床押パターンを示した.

  • 山出 宏一, 松浦 和文, 長谷 浩行, 加藤 祥一
    2019 年 34 巻 4 号 p. 441-447
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕歩行リハビリ支援ツール“Tree”が脳卒中片麻痺患者の歩行練習距離と歩行能力に及ぼす影響を検討した.〔対象と方法〕対象は脳卒中片麻痺を有する6人とし,方法はABデザインによる被験者間マルチベースラインデザインとした.研究期間を15日間とし,一般的な歩行訓練を行う期間をA期,Treeを使用する期間をB期とした.20分間の歩行練習距離およびMETsと,歩行練習後の10 m歩行時の速度,歩幅およびcadenceを測定した.〔結果〕歩行練習距離,歩行速度および歩幅は,A期と比較してB期に有意に増加したが,METsおよびcadenceに有意差はなかった.〔結語〕脳卒中片麻痺患者に“Tree”を使用することで歩行練習距離と練習後の歩幅および歩行速度を改善することが示唆された.

  • 飯島 大志, 福井 勉
    2019 年 34 巻 4 号 p. 449-454
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕座位側方リーチ課題における座圧中心移動距離に関係する因子を明らかにすること.〔対象と方法〕対象は健常成人17名とし右手での座位側方右側リーチ課題を行った.三次元動作解析装置と床反力計を用いて座圧中心移動距離とリーチ距離胸郭と骨盤角度および立ち直り反応の大きさを角度に変換した数値を算出しそれらの相関関係を検証した.〔結果〕座圧中心右側方移動距離と右側方リーチ距離,骨盤右側方傾斜角度,胸郭と骨盤右回旋角度に有意な相関関係が認められ,重回帰分析では右側方リーチ距離,骨盤右側方傾斜角度が選択された.〔結語〕座位右側方リーチ課題における座圧中心移動距離に関係する因子は右側方リーチ距離と骨盤右側方傾斜角度であることが示された.

  • 日吉 亮太, 福原 和伸, 樋口 貴広
    2019 年 34 巻 4 号 p. 455-459
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕本研究では,身体部位の視覚刺激を用いたメンタルローテーション(心的回転:MR)の有効性を示唆する目的で,繰り返し反復後も,刺激に対するMRを継続するかを検討することである.〔対象と方法〕参加者は若齢健常者22名であり,少数刺激群と多数刺激群(12種類)のいずれかに分類された.参加者は4日間,回転呈示された手刺激の左右(右手か左手か)を素早く判断した.〔結果〕両群ともに,4日目の反応時間は1日目に比べ早くなった.また1日目も4日目も180°を最大とし,回転角度が大きい程遅延した.〔結語〕課題を繰り返し実施しても,MRというイメージ操作を継続する特性があることを示した.この結果は,MR課題が簡便なメンタルプラクティスの実践法として有効である可能性を示唆する.

  • 佐藤 南, 佐藤 稜, 沢谷 洋平, 屋嘉比 章紘, 本澤 薫, 柴 隆広, 久保 晃, 石坂 正大, 貞清 香織, 佐藤 珠江, 原 毅
    2019 年 34 巻 4 号 p. 461-465
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕要介護高齢者を対象とし,脊柱後弯と呼吸機能の関係を明らかにすること.〔対象と方法〕通所リハビリテーション利用者126名(男性69名,女性57名)とした.呼吸機能と呼吸筋力を測定し,算出した円背指数との相関関係を明らかにした.〔結果〕126名全体では,円背指数とFVC,FEV1.0,%FEV1.0,PEFRに有意な負の相関関係を認めた.男性は,円背指数と%FVC,FEV1.0,%FEV1.0,FEV1.0%,%FEV1.0%,PEFR,%PEFRに有意な負の相関関係を認めたが,女性は全項目で有意な相関関係を認めなかった.〔結語〕男性は,脊柱後弯が呼気能力低下に影響しており,呼吸機能の性差が示唆された.

  • 茂原 亜由美, 本間 友貴, 平山 哲郎, 石田 行知, 柿崎 藤泰, 泉﨑 雅彦
    2019 年 34 巻 4 号 p. 467-472
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕努力呼気における広背筋下部線維筋厚の左右非対称性の有無と,骨盤側方挙上角度,呼吸機能との関連性を検討した.〔対象と方法〕若年健常成人男性20名を対象とし,安静呼気位と最大呼気位での左右広背筋下部線維筋厚,骨盤側方挙上角度を測定,また,呼吸機能検査を実施した.〔結果〕安静呼気位において広背筋下部線維筋厚は右側が厚く,筋厚左右比率と%ICの間に負の相関を認めた.最大呼気位には左側広背筋下部線維筋厚が増大した.最大呼気位での筋厚左右比率と骨盤側方挙上角度,%PE maxの間に負の相関を認めた.〔結語〕左右の広背筋下部線維筋厚は,骨盤の前額面上での水平化および%IC,%PE maxとの間に関連性があることが示唆された.

  • 今井 祐子, 久保 晃
    2019 年 34 巻 4 号 p. 473-477
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕若年女性に対し,体組成と歩行速度の関係性を検討した.〔対象と方法〕健常成人女性40名に,歩行速度,歩行率,体重,全筋肉量,両下肢筋肉量,骨格筋指数,除脂肪指数を測定した.測定値および算出値を比較し,相関係数を検討した.〔結果〕歩行速度と全筋肉量,両下肢筋肉量,骨格筋指数に弱い正の有意な相関がみられた.〔結語〕若年女性における全筋肉量,下肢筋肉量,骨格筋指数は,歩行速度に関連することが示唆された.

  • 梅原 拓也, 片山 信久, 梯 正之
    2019 年 34 巻 4 号 p. 479-483
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕心不全患者の心機能と腎機能の交互作用を考慮して,50 m歩行獲得日数や入院日数を検討することとした.〔対象と方法〕対象者は,心不全患者とした.検討項目は,性別,年齢,心機能障害,腎機能障害,50 m歩行獲得日数,入院日数などとした.左室収縮能が保たれている心不全患者,左室収縮能低下を伴う心不全患者における腎機能障害分類別の50 m歩行獲得日数と入院日数の差を比較した.〔結果〕二元配置分散分析の結果,有意な交互作用を認めなかったが,50 m歩行獲得日数と入院日数のそれぞれで腎機能障害にのみ有意な主効果を認めた.〔結語〕心不全患者は,腎機能障害により50 m歩行獲得日数と入院日数に影響を与えることが示唆された.

  • 濵地 望, 山口 寿, 金子 秀雄, 高野 吉朗, 中原 雅美, 永井 良治, 江口 雅彦, 柗田 憲亮, 池田 拓郎, 岡 真一郎, 下田 ...
    2019 年 34 巻 4 号 p. 485-489
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕地域在住の前期高齢者および後期高齢者を生活空間(LSA)と,ころばない自信(FES),人とのつながり(LSNS-6),運動機能との関連について検証した.〔対象と方法〕対象は前期高齢者77名,後期高齢者176名とした.調査項目は,MMSE,LSA,FES,LSNS-6,運動機能テスト(TUG,5回椅子立ち上がりテスト,2 step test)を実施した.〔結果〕LSAの関連因子は,前期高齢者がTUG,後期高齢者がFES,LSNS-6,TUGであった.〔結語〕後期高齢者の生活空間は運動機能だけではなく,自己効力感,社会的ネットワークが影響している可能性が示唆された.

  • 韓 憲受, 久保 晃, 石坂 正大
    2019 年 34 巻 4 号 p. 491-494
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕理学療法学科の4年生が2回の総合臨床実習で担当する症例の疾患分野の組み合わせ分布を明らかにし学生指導に役立つ基礎資料を構築することである.〔対象と方法〕2016年度に国際医療福祉大学理学療法学科4年生99名が2回の総合臨床実習でそれぞれ担当した症例のレジュメに記載された主疾患を対象とした.神経・運動器・内部障害の3つの分野を選定し,各学生が2つの実習施設で担当した症例疾患分野の組み合わせを分析した.〔結果〕疾患分野の組み合わせは,2分野61.6%で,1分野38.4%であった.全症例疾患の分野の割合は神経50.5%,運動器37.4%,内部障害12.1%であった.〔結語〕2施設での総合臨床実習で担当した症例分野の組み合わせは2分野の症例の経験者が61.6%,単一分野の経験者が38.4%であった.

  • 茂内 卓, 佐々木 誠
    2019 年 34 巻 4 号 p. 495-498
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕本研究の目的は,立位での動的バランステストにおける腹部ベルト装着の効果を検討することである.〔対象と方法〕対象は,健常大学生14名とした.腹部ベルト装着時,非装着時における前方リーチテストのリーチ距離,5 mの継ぎ足歩行の時間,段差踏み換えテストの時間を計測し比較した.〔結果〕前方リーチテストと継ぎ足歩行テストでは,ベルト装着の有無による差がなかった.段差踏み換えテストでは,ベルト装着時に時間が有意に短縮した.〔結語〕健常者における腹部ベルトの装着は,立位での動的バランス能力を要する3種類の動作課題のうち,段差踏み換えテストで有効であることが示された.この理由として,動作課題の難易度と課題の動作特性の要因が影響している可能性があると推察された.

  • 岡山 裕美, 大工谷 新一
    2019 年 34 巻 4 号 p. 499-503
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕歩行速度を増加させる際における腓腹筋内側頭と外側頭の筋活動について検討することを目的とした.〔対象と方法〕健常成人男性10名を対象とした.歩行中の腓腹筋内側頭と外側頭から表面筋電図を記録し,2.5 km/hから4.0 km/hに速度を上げる時期(加速時Ⅰ)および4.0 km/hから5.5 km/hへ速度を上げる時期(加速時Ⅱ)における筋電図積分値の相対値を比較検討した.〔結果〕筋電図積分値は,加速時Ⅰ・Ⅱともに内側頭が外側頭より有意に高値を呈し,双方の筋電図積分値は加速時Ⅰよりも加速時Ⅱにおいて有意に高値を示した(p<0.05).〔結語〕歩行の加速時における腓腹筋の筋活動量は,内側頭の方が外側頭よりも大きいことが確認された.

  • 平賀 篤, 髙木 峰子, 隆島 研吾, 鶴見 隆正
    2019 年 34 巻 4 号 p. 505-510
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕本研究の目的は,健常成人に対し超音波療法(ultrasound therapy:US)とスタティックストレッチング(static stretching:SS)の実施条件による検証を行い,併用の有効性を明らかにすることとした.〔対象と方法〕健常成人男性13名を対象とした.下腿三頭筋の筋腱移行部に対しUSとSSを,①US照射中にSSを同時実施,②US照射直後にSS実施,③US単独実施,④SS単独実施の4条件で実施した.測定項目は足関節背屈可動域,深部組織温,深部血流量とし,介入前後の変化量を比較した.〔結果〕背屈可動域の変化は,US同時群が他条件に比べ有意な増大を認めた.US直後群はUS単独群,SS単独群と比べ有意な増大を認めた.〔結語〕可動域変化を目的に行う場合,USとSSを同時に行う重要性が示唆された.

  • 田尻 后子, 霍 明, 曽我部 美恵子, 岩崎 朱美, 四方 早子, 丸山 仁司
    2019 年 34 巻 4 号 p. 511-515
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕尿失禁を経験した女性の尿失禁への思いや対処行動を明らかにし,さらに骨盤底筋体操を実施できるよう支援方法を見いだすことである.〔対象と方法〕尿失禁を経験した中高年女性11名(平均年齢60.1 ± 4.0歳),質的記述的研究.〔結果〕4項目に対して10カテゴリー,18コードが抽出された.〈発症時期〉は「出産後」,「閉経前後」で,状況は〈筋力低下による要因〉〈環境による要因〉,経験した時の思いは〈尿失禁の受け止め〉〈ポジティブ思考〉〈ネガティブ思考〉,対処行動は〈消極的対処〉〈積極的対処〉,骨盤底筋体操については〈体操への思い〉〈体操の実施行動〉であった.〔結語〕尿失禁に対する思いは老化によるもので仕方ないと捉える反面,羞恥心を持ち何とかしたいと考えていた.また,骨盤底筋体操については効果を認識していたが,方法については十分理解していないことが示唆された.

  • 田代 大祐, 中原 雅美, 北島 栄二, 金子 秀雄, 原口 健三
    2019 年 34 巻 4 号 p. 517-521
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕本研究は排泄姿勢である直立座位と前傾座位で呼吸機能を比較し,安楽な排泄姿勢を検討することを目的とした.〔対象と方法〕健常成人30名を対象とし,直立座位と前傾座位の2つの姿勢における呼吸機能,胸部・腹部周径,主観的安楽感を測定して比較した.〔結果〕直立座位は予備吸気量,最大吸気量が高値で吸気を高める姿勢であり,前傾座位は予備呼気量が高値で呼気を高める姿勢であった.また,前傾座位は直立座位より胸部(腋下部,剣状突起部)周径が広く,前傾座位の方が「安楽である」と回答するものが多かった.〔結語〕2つの排泄姿勢は肺活量に差はないものの,呼気量・吸気量に変化をもたらした.前傾座位が直立座位より安楽感を得る姿勢であることが明らかとなったが,安楽感をもたらす理由については更なる検討が必要である.

  • 宮地 諒, 出口 美由樹, 原 淳子, 盛岡 哲也, 波 拓夢, 宮﨑 純弥
    2019 年 34 巻 4 号 p. 523-527
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕股関節屈曲位での腸腰筋筋厚の検者内・検者間信頼性と股関節屈曲に伴う腸腰筋の筋厚変化を調べること.〔対象と方法〕健常成人男性13名を対象とした.超音波画像診断装置を用いて鼠径部中央にて背臥位で股関節屈曲0°,15°,30°,45°,60°で腸腰筋筋厚を2回ずつ計測し,検者内・検者間の信頼性と股関節屈曲0°と屈曲位の腸腰筋筋厚変化を解析した.〔結果〕股関節屈曲45°以下では級内相関係数は高値を示した.系統誤差は全ての股関節屈曲角度でみられなかった.腸腰筋筋厚は股関節屈曲位が屈曲0°よりも高値であった.〔結語〕股関節屈曲45°以下での腸腰筋の筋厚測定では信頼性の高いデータが得られる.また,股関節屈曲に伴い腸腰筋筋厚が変化するため股関節屈曲角度を考慮する必要がある.

症例研究
紹介
  • 梶山 哲, 戸髙 良祐, 野村 心, 梅野 和也
    2019 年 34 巻 4 号 p. 541-546
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/08/28
    ジャーナル フリー

    〔目的〕歩行自立・転倒カットオフ値リスト(脳卒中対象の他論文を参照)を,回復期リハ病棟の脳卒中患者に導入し,転倒予防効果を検討すること.〔対象と方法〕2016年度に当センターを退院した脳卒中患者123名を非導入群,2017年度に退院した脳卒中患者119名を導入群とした.導入前後でFIM,転倒発生率を比較した.また,理学療法士28名に対しアンケート調査を行った.〔結果〕転倒発生率,退院時合計FIMにて有意差を認めた(p<0.05).アンケートでは,「歩行自立度判断を行う際の多職種との協議において,パフォーマンステストや転倒リスク因子を参考に発言できているか」について導入後に有意に数値が高くなった(p<0.05).〔結語〕リストの使用は理学療法士の意識の変化に影響を与える可能性が示唆された.

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