2019 年 34 巻 5 号 p. 701-705
〔目的〕本研究の目的は,端座位において骨盤専用ロープを用いた体幹前屈運動を行い,運動前後の骨盤傾斜角度を比較検討することである.〔対象と方法〕対象は健常成人男性50名とし,ロープあり群25名とロープなし群25名に分類した.ロープあり群には,端座位においてロープを用いた体幹前屈運動を行った.〔結果〕ロープあり群において,運動開始前に比べ運動終了後の骨盤傾斜角度は前傾方向に約3.7°偏位し有意差を認めた.一方,ロープなし群では,運動開始前に比べ各セット後(2,3セット)において有意差を認めたが,運動終了後との比較では有意差を認めなかった.〔結語〕端座位における体幹前屈動作時にロープを使用することにより,骨盤後傾位が改善する可能性が示唆された.