2020 年 35 巻 2 号 p. 159-163
〔目的〕臨床実習経験が理学療法学生の歩行分析能力に与える影響を検討する.〔方法〕対象者は,理学療法学生87名と臨床実習教育者61名,合計148名とした.歩行分析指標としてWisconsin Gait Scaleを用い,回答を比較分析した.〔結果〕臨床実習前の理学療法学生と臨床実習教育者では,8項目の回答に有意差を認めた.臨床実習後の理学療法学生と臨床実習教育者では,2項目の回答に有意差を認めた.また,臨床実習教育者の臨床経験年数別の比較では,1項目に有意差を認めた.〔結論〕臨床実習経験は,理学療法学生の歩行分析能力に影響を与え,臨床実習教育者の歩行分析能力に近づくことが示唆された.