2020 年 35 巻 4 号 p. 521-525
〔目的〕本研究の目的は,在宅要介護高齢者を対象に,睡眠と座位行動が関連するか否かを明らかにすることであった.〔対象と方法〕対象は,要支援・要介護認定を受けており,自宅内歩行が自立している,在宅高齢者24名であった.睡眠評価は,非装着型の睡眠評価機器を用いて,睡眠時間,入眠潜時,中途覚醒時間,睡眠効率を測定し,座位行動時間は,3軸加速度計を用いて測定した.睡眠と座位行動時間は連続1週間の測定とした.その他,Body Mass Indexを診療録より抽出し,身体機能,抑うつ度を測定した.〔結果〕中途覚醒時間を従属変数としたときのみ,座位行動時間と有意な関連を示した.〔結語〕在宅要介護高齢者は,座位行動時間が長い場合,夜間の中途覚醒時間が長くなることが示唆された.