理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
大腿骨近位部骨折手術後患者の方向性早期決定に関与する因子の検討
─術後1日目における理学療法介入時の因子に着目して─
文 聖現上田 哲也野村 日呂美片田 理恵松本 龍也服部 玄徳松井 沙也加中村 智里當麻 俊彦
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 35 巻 5 号 p. 667-672

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抄録

〔目的〕大腿骨近位部骨折後に手術を施行した65歳以上の高齢患者に対し,方向性早期決定に関与する因子を検討することを目的とした.〔対象と方法〕大腿骨近位部骨折手術後の65症例を自宅退院群と転院群の2群に分け,診療録より患者情報を収集し,退院先との関連因子を分析した.〔結果〕方向性早期決定に関する因子として,術後1日目における担当理学療法士の回復予測(オッズ比8.9),動作レベルとして車椅子移乗の実施(オッズ比8.3)が抽出された.〔結語〕本研究では,術後1日目における理学療法士の回復予測と,車椅子移乗実施の有無が,方向性早期決定の因子になりうることが示唆された.

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© 2020 by the Society of Physical Therapy Science

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