理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
随意運動介助型電気刺激を用いた筋力トレーニングと歩行練習が軽症急性期脳卒中患者の運動麻痺や歩行機能に及ぼす影響:準ランダム化比較試験での検討
林 翔太五十嵐 達也井上 和樹大熊 彩川口 亮太高橋 直哉臼田 滋
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2020 年 35 巻 6 号 p. 885-891

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抄録

〔目的〕本研究は随意運動介助型電気刺激の使用が及ぼす軽症急性期脳卒中患者の運動麻痺や歩行機能への効果を検討することである.〔対象と方法〕対象者は初発脳卒中患者24名とし,通常リハ群(13名)と機能的電気刺激(FES)リハ群(11名)に割付け,FESリハ群は通常リハ群と同様の治療内容に加えて電気刺激を併用して実施し た.身体機能や歩行機能を各群の初期評価,介入後1週間,退院時にて測定し,反復測定2元配置分散分析と多重比較検定(Dunnett)にて検討した.〔結果〕Stroke Impairment Assessment Set (SIAS)足背屈,麻痺側股関節屈曲筋力・足関節背屈筋力,歩行速度,2分間歩行距離において通常リハ群よりもFESリハ群の退院時に有意な改善を示した.〔結語〕軽症急性期脳卒中患者において通常リハに随意運動介助型電気装置を併用することで運動麻痺や歩行機能が向上する可能性が示唆された.

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© 2020 by the Society of Physical Therapy Science

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