2021 年 36 巻 2 号 p. 259-264
〔目的〕本研究では,病状早期のGlobal Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)の評価分類Group Aに属する慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の,骨格筋機能である筋力とその関連因子について縦断的に検証することを目的とした.〔対象と方法〕Group Aに属する男性COPD患者23名を対象に,骨格筋力と骨格筋量(筋量)などの身体特性を評価し,諸項目を解析した.〔結果〕筋量は1年後も保持できていたが,握力は有意に低下した.また,サルコペニアは増加し,プレサルコペニアは有意に増加した.1年後の握力の変化量に,初期の身体特性は有意な関係を認めなかった.〔結語〕Group AのCOPD患者でも1年後に筋力低下が認められ,その障害は下肢ではなく上肢に出現し,疾患特有の骨格筋機能障害が生じている可能性が示唆された.