2022 年 37 巻 3 号 p. 265-273
〔目的〕Light touch(LT)の接触方法が姿勢動揺に及ぼす影響とその関連要因を検討すること.〔対象と方法〕脊椎脊髄疾患患者30名に3つのLT条件を測定し,LT保持の可否でLT可能群,LT不可能群に分類した.LT可能群は,条件間の姿勢動揺の比較と感覚障害との相関分析を,LT不可能群は,身体機能の群間比較と各LT保持の可否でχ 2独立性の検定を行った.〔結果〕LT可能群において,肘屈曲90°での水平面へのLT(HLT)は最も矩形面積が小さく,指先の触圧覚と相関を認めた.群間比較はLT不可能群が有意に指先の触圧覚が低下し,前後動揺が大きかった.HLTで遂行可能者が多い傾向にあった.〔結語〕HLTは実行可能性が高く動揺範囲を狭めやすかった.LTの保持には,手指の触圧覚と前後動揺が関与していた.