2022 年 37 巻 3 号 p. 281-284
〔目的〕学習記録用紙を用いた対話的かつ協働的な学習記録活動が,学生の学業的援助要請形態に及ぼす影響について検討した.〔対象と方法〕リハビリテーション専門学校の学生37名を対象に,日々の学習内容を学習記録用紙に記入し,その内容を3~4名のグループで共有して協議する学習記録活動を8ヵ月間毎日実施した.また,学習記録活動前,4ヵ月後,8ヵ月後に学生の学業的援助要請形態を調査し,回避型・依存型・適応型の得点を算出した後,その経時的な変化について検討した.〔結果〕回避型は4ヵ月後に,依存型と適応型は8ヵ月後に有意な改善が認められた.〔結語〕対話的かつ比較的容易に短時間で実践可能な学習記録活動を継続的に実践することにより,学生の援助要請スキルの修得が促される可能性が示唆された.