2022 年 37 巻 6 号 p. 593-599
〔目的〕3週間入院運動プログラム(有酸素運動,筋力増強運動など)における線維筋痛症(FM)女性患者の症状改善傾向を類型化すること.〔対象と方法〕対象はFM女性患者11名,方法はプログラムの開始前,中,後で,①SF-8(身体的健康度(PCS),精神的健康度(MCS)は前後のみ),②体調,③疲労度,④熟睡度,⑤疼痛,⑥楽しさ,⑦歩数,⑧睡眠時間,⑨睡眠効率,⑩姿勢(座位・立位の割合)を測定し,各項目の改善傾向から数量化Ⅲ類分析を用いて症状改善傾向を4つに分類した.〔結果〕症状改善傾向は,1)睡眠時間,熟睡度,疲労度,2)姿勢とPCS,3)歩数,MCS,睡眠効率,4)疼痛,楽しさ,体調の4つのグループに分類できた.〔結語〕本研究はFM女性患者の運動療法の効果の現れ方を4つに類型化した.