2023 年 38 巻 1 号 p. 78-83
〔目的〕スパインマットが胸郭拡張差および呼吸機能・呼吸筋力に与える影響を明らかにすること.〔対象と方法〕健常成人男性30名(年齢20.2 ± 1.6歳)とした.介入方法は,対象を背臥位とし,スパインマットを胸椎部に挿入した.測定項目は,脊柱アライメント,胸郭拡張差および呼吸機能・呼吸筋力であった.〔結果〕介入後に胸椎後弯角度が有意に減少した.また胸郭拡張差は有意な増加を認めた.呼吸機能は最大吸気量が,呼吸筋力では最大吸気圧に有意な増加を認めた.〔結語〕スパインマットの使用により,胸郭拡張差,最大吸気量および最大吸気圧は増加する可能性が示唆された.