2023 年 38 巻 5 号 p. 381-384
〔目的〕本研究の目的は,本邦における犬の理学療法に関する最新の知見を収集し,その内容を整理することとした.〔対象と方法〕1900年から2022年までに日本国内の学術雑誌に掲載された理学療法に関する症例報告を対象とし,医中誌Webを含む3つの電子データベースを使用して特定された.〔結果〕合計10件の症例報告が確認され,そのほとんどは整形外科または神経疾患の犬に関する報告であった.物理療法,徒手療法,運動療法を用いた事例が報告されていた.〔結語〕本邦では,犬の理学療法に関する科学的レポートが少なく,今後の動物理学療法の発展が期待される.