抄録
呼吸器拘束性障害者の心電図P波の特徴を検出するために健常者と呼吸器拘束性障害者のP波を比較し、客観的に評価した。心電図P波の計測項目はP波の振幅、時間、面積、P波を三角形と見なしたときの3つの角度、2つの斜辺の長さ、面積、上昇時間、下降時間などである。P波振幅、面積とP波三角形の頂点角度γ、三角形の面積、2つの斜辺は健常群と患者群の間には有意差が認められた。また、肺機能%FVCとP波振幅、角度γには有意な相関がみられた。これらのことからP波振幅、角度γは呼吸器拘束性障害の重症度を示す指標となりえることを示唆している。