抄録
本学学生45名を対象として、角度に対する目測の正確さを知るために、goniometerを用いて目測を行わせた。規定値と計測値(目測)との間で生じた測定誤差の範囲について検討を行い以下の結果を得た。
(1)連続計測群(9日連続)は全ての角度に於いて、測定誤差は5°前後であった。しかし、単発計測群(1週間隔で4回)では91-145°の範囲では9°と誤差が増大する傾向を認めた。
(2)連続計測群では、計測回数を重ねても誤差が減少していく傾向は認められなかった。
(3)角度に於ける目測の精度は比較的高く、単独でpassive ROM測定を余儀なくされた場合には、便宜上、目測をgoniometerの代用として使用してもその測定値はかなり信頼性が置ける事が示唆された。