1996 年 11 巻 2 号 p. 103-109
血液の液体成分(血漿,血清)中の蛋白(酵素を含む),非蛋白性窒素,脂質について,それらの生化学的検査値とその異常を示す疾患を概説した。血中の蛋白については,9割以上を占めるアルブミンとグロブリンについて説明した。酵素については,内臓疾患の指標になり得る代表的な酵素を4つ挙げ(トランスアミナーゼ,乳酸脱水素酵素,アルカリフォスファターゼ,クレアチンキナーゼ),それらのアイソザイムについても触れながら概説した。非蛋白性窒素については,血中尿素窒素と血中クレアチニンを,脂質については,コレステロールとトリグリセリドを説明した。