理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
11 巻 , 2 号
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  • 徳田 哲男, 児玉 桂子, 峯島 孝雄, 入内島 一崇, 新田 収, 筒井 孝子, 坂本 雅昭
    1996 年 11 巻 2 号 p. 63-70
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    7種類の移乗パターンについて,介護者や介護機器が必要とする所要空間を定量的に計測・評価することで,介護機器の導入に伴う所要空間条件について明らかにすることを目的とした。所要空間の計測は移動位置計測システムにより実施した。介護所要空間で比較する限り,リフターの利用による移乗動作は広い空間を必要としていた。しかし当該機器の活用は介護負担の軽減を招来することが指摘されており,移乗手順の変更やリフターの設置位置,移動方法などを再検討することにより,介護所要時間の短縮や所要空間の縮小化が図られるものと考えられる。
  • 加藤 順一, 来栖 昌朗, 宮地 条治, 逢坂 悟郎, 原 泰久, 谷口 洋
    1996 年 11 巻 2 号 p. 71-74
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    肥満患者を対象に運動および全身温熱(サウナ)負荷テストによる呼気ガス分析を実施し,呼吸循環器面より両負荷の生理学的影響について比較検討した。また運動強度からエネルギー需要量を推測できることから,両負荷による非蛋白呼吸商から負荷方法の違いによる糖および脂肪のエネルギー消費の関与について検討した。その結果,(1)自転車エルゴメーターによる運動負荷で最大酸素摂取量(VO2 max)および最大心拍数(HR max)は著しく増加したのに対し,サウナ負荷ではVO2 maxは軽度の増加とHR maxは, 中等度の増加にとどまった。(2)サウナ負荷で呼吸商(RQ)は,運動負荷時と比較して有意に低値を示した。(3)サウナ負荷時の最大心拍数を運動負荷テストより得られた心拍数と酸素摂取量(VO2)の回帰式より酸素摂取量を計算した期待値すなわちサウナ負荷時の予想VO2 max値は,実際のサウナ負荷時の実測VO2 max値より有意に高値を示した。これらの結果より,運動強度および非蛋白呼吸商から糖および脂肪のエネルギー消費の関与する割合を推測すると,運動負荷ではRQとVO2が高く,糖質の燃焼の割合が高いのに対して,サウナ負荷ではRQとVO2が低く,脂肪燃焼の割合が高いと考えられる。すなわち運動負荷では主にグルコース代謝によるエネルギー消費が,またサウナ負荷ではグルコース代謝のみならず脂肪代謝が関与することが示唆された。
  • 田中 正昭, 山田 道廣, 山口 洋一, 真島 東一郎
    1996 年 11 巻 2 号 p. 75-79
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    健常者95名を対象として,CT-SCANNERを用いて大腿部を構成する各組織の断面積を計測し,加齢による筋萎縮について検討した。便宜上,年齢層を若年群・中年群・老年群の3群とした。絶対値において左右差は認めず,男女間ではすべての筋で男性が有意に大きかった。今回,個々の体格による筋断面積への影響を除外するために,大腿骨に着目し,その断面積と体重との間に高い相関関係(r=0.527,p<0.001)を認めたことから,骨断面積に対する各筋断面積の比率を用いることで正規化を行った。その結果,Key Muscleである大腿四頭筋に著明な加齢による筋萎縮を認めた。
  • 羽崎 完, 市橋 則明
    1996 年 11 巻 2 号 p. 81-84
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,大腿四頭筋のMuscle Setting時の運動肢位が大腿四頭筋筋活動に及ぼす影響を筋電図学的に明らかにすることである。健常男性5名,女性9名について,背臥位,股関節45°屈曲した長坐位,両足趾を床に接地した腹臥位,立位の各肢位でMuscle Settingを行わせた時の大腿四頭筋の筋活動を分析した。その結果,単関節筋の内側広筋と外側広筋には,肢位による影響は認められなかった。一方,二関節筋の大腿直筋では,腹臥位が他の肢位よりも有意に高い筋放電量を示した。
    これらのことより,腹臥位での大腿四頭筋のMuscle Settingは,臥床時期の筋力維持・増強訓練として考慮されるべきであると考えた。また,大腿四頭筋のMuscle Settingにおいても各筋の筋活動状態を把握した上で,肢位を考慮して行うことが望ましいと考えた。
  • 内山 靖
    1996 年 11 巻 2 号 p. 85-95
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    末梢性前庭疾患に起因するめまい・平衡障害に対する理学療法の有用性を,前庭代償にかかわる基礎と臨床の研究を概観するとともに自験例を含めてその方法と経時変化を具体的に述べた。めまい・平衡障害に対する運動療法は,前庭からの末梢刺激を中枢神経系へ与えるとともに順応と応用性を考慮した代償能力を高める意義を持ち,治療・訓練・教育・指導的な側面からその効果が整理出来た。耳鼻咽喉科領域で理学療法士が関与し得る疾患・障害単位は少なくなく,今後の積極的な連係が望まれる。
  • 齋藤 昭彦
    1996 年 11 巻 2 号 p. 97-101
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    この論文の目的は徒手理学療法における頚椎の触診について記載することである。徒手理学療法における頚椎の検査は主観的検査と客観的検査からなるが,触診は客観的検査の一部分として行われ,皮膚温の上昇の有無,軟部組織の状態,骨アライメントについての情報を得る。触診上の異常がすべて患者の症状と関連するとは限らないので,触診上の異常と患者の症状との関連性を明確にする必要がある。本論では,1.頚椎の触診方法,2.頚椎の各レベルにおける主な触診所見,3.触診上の異常と症状との関連性,4.触診所見と治療との関連性について記載する。
  • 國井 麻里, 黒澤 美枝子
    1996 年 11 巻 2 号 p. 103-109
    発行日: 1996年
    公開日: 2007/03/29
    ジャーナル フリー
    血液の液体成分(血漿,血清)中の蛋白(酵素を含む),非蛋白性窒素,脂質について,それらの生化学的検査値とその異常を示す疾患を概説した。血中の蛋白については,9割以上を占めるアルブミンとグロブリンについて説明した。酵素については,内臓疾患の指標になり得る代表的な酵素を4つ挙げ(トランスアミナーゼ,乳酸脱水素酵素,アルカリフォスファターゼ,クレアチンキナーゼ),それらのアイソザイムについても触れながら概説した。非蛋白性窒素については,血中尿素窒素と血中クレアチニンを,脂質については,コレステロールとトリグリセリドを説明した。
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