日本臨床外科医学会雑誌
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外傷性横隔膜損傷(急性型)症例の検討
三好 信和児玉 節中光 篤志松島 毅横山 隆
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1984 年 45 巻 2 号 p. 151-155

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抄録
外傷性横隔膜断裂の急性型5例を経験したので,文献的考察を加えて報告した.
症例は鈍的外傷によるもの4例,鋭的外傷によるもの1例であり,右側損傷1例,左側損傷4例であった.鈍的損傷4例全例に骨盤骨折をはじめとする骨折を認め,受傷した横隔膜より反対側に集中していた.血液ガス分析では5例中2例に過換気を伴う強い呼吸障害を, 3例にPaCO2の上昇を伴う換気不全を認めた.術前胸部レ線にて5例中3例に確診し, 1例疑診, 1例は全く異常がなかった. 4例に緊急手術を施行, 1例に準緊急手術を施行した.手術中のアプローチは左側では開腹,次いで必要に応じて開胸を加えた.右側では腹部に損傷所見が乏しかったので,開胸法によった.断裂部は非吸収性の糸にて縫合閉鎖した. 5例とも全治退院した.
本症の診断の鍵は,本損傷を疑って胸部X-rayを読影することにある.又X-ray上異常がなくても術中に腹腔内精査中みつかる場合があるので,他の臓器損傷に目をうばわれて本症を見逃してはならない.
外科治療上のポイントは,急性期のものでは左側では腹部外傷に準じて開腹法に,右側ではその視野の良さから開胸法にてアプローチすべきであり,必要に応じて開胸,開腹を加えるべきである.術後の予後は合併損傷臓器の程度で決定されることが多いと思われる.
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