日本臨床外科医学会雑誌
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外傷性気管支損傷症例の検討
富田 正雄綾部 公懿川原 克信田川 泰太田 勇司君野 孝二謝 家明長谷川 宏吉田 隆一郎岩本 勲Masatoshi MORI
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1985 年 46 巻 2 号 p. 210-214

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抄録
鈍性胸部外傷症例のうち,気管支断裂症例4例の外科的治療経験にについて検討した.気管支断裂部位はいづれも左右主気管支であり,血痰・呼吸困雄,縦隔気腫・頚部皮下気腫が診断の目安となる.また,診断のおくれにより,断裂気管支が閉塞し,無気肺,肺感染を来たし,気管支再建手術の適応外となる例がある.このような症例では肺剔除術が余儀なくされ,肺機能上の損失となるので,本症に対する早期診断,早期治療が重要となる.
自験気管支断裂症例のうち, 5歳の症例で右主気管支および右中幹気管支の断裂例に対して,気管支腔内に頚部より経皮的にチューブを留置し気管支分泌物を吸引し,順調な経過をたどった症例を経験した.小児で径の小さい気管支再建時では気管支分泌物の排出が困難なことがあるので,術後管理上気管支腔内留置チューブによる気管支分泌物吸引・排除法は有用な対策であることを強調した.
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