日本臨床外科医学会雑誌
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特異な合併症を伴った外傷性横隔膜破裂2症例の検討
小川 雅昭高橋 均北野 昌彦泉本 源太郎波江野 善昭中村 洋介坂田 育弘安富 正幸
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1985 年 46 巻 2 号 p. 215-220

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抄録
外傷性横隔膜ヘルニア(以下TDHと略)は比較的稀な疾患であるが,最近の交通事故の増加や診断技術の向上とともに,報告例も増加してきている.我々はTDHのために胃潰瘍の増悪から穿孔性胸膜炎を併発し,ショックに陥った症例と,心嚢内血腫による心アンポナーゼを合併した稀な症例を経験した.ヘルニアの修復に加えて,胃切除及び心膜切開にていずれも救命しえている.
横隔膜損傷はそれ自身単独で発生する事が13~30%と少く,多くは合併損傷を伴っている.脾破裂,血気胸,骨盤,四肢,肋骨骨折等を合併している事が多いが,今回のような合併症は非常に稀で,報告はほとんどない.横隔膜損傷には開放性損傷と非開放性損傷があるが,日本では5.5:1と非開放性損傷が圧到的に多い.男女比は約5:1と男性に多く, 20~50歳代に多く認められる.
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