日本臨床外科医学会雑誌
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胆嚢良性腫瘍
及川 郁雄平田 公一山本 雄治高杉 憲三山田 毅南田 英俊奥 雅志白松 幸爾早坂 滉
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1985 年 46 巻 2 号 p. 242-248

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抄録
胆嚢良性腫瘍は頻度も少なく,従来は胆嚢摘出後に発見されることが多かった.しかし,最近は診断技術の向上により術前診断される症例が増加しており,悪性化の問題も含めて胆嚢良性腫瘍に対する認識が高まっている.
1981年1月より1984年6月まで教室で経験した胆嚢良性腫瘍症例は11例で,これは同時期の胆嚢疾患手術症例の5.9%に相当した. 50歳台にピークをみとめたが,性差は無く,また特有の臨床症状は認めなかった.術前診断法としては超音波診断による確診率が高く,さらに経口・経静脈的胆嚢・胆管造影,内視鏡的逆行性胆管造影を併用することで80%以上の術前診断が可能であった.
文献的には良性腫瘍から悪性化するという報告があり,現在では腫瘍の術前組織診断が困難であることから,胆石症が考えられる症例においては良性腫瘍の存在も念頭において術前検査を進め,もし腫瘍が確認されれば積極的に胆嚢摘出術,術中迅速病理診断を行い胆嚢癌の早期発見に努めるべきであろう.
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