日本臨床外科医学会雑誌
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乳腺粘液癌6例の検討
森 匡小川 法次竹内 幸康水谷 伸宗田 滋夫横井 浩
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キーワード: 乳癌, 粘液癌, 超音波検査
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1990 年 51 巻 1 号 p. 75-79

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抄録
乳癌の組織学的分類において粘液癌は比較的稀で,他の組織型の乳癌に比し予後良好と言われている.1983年から1988年までに当院にて手術を施行した乳癌134例中,粘液癌は6例で4.5%に過ぎなかった.全例ともリンパ節転移,遠隔転移はなく,現在まで再発を認めていない.しかし,すべての粘液癌が予後良好なのではなく,通常の乳管癌を伴う併存型はリンパ節転移率も高く,他の組織型の乳癌の予後と差を認めないとの報告もみられる.従って,術前に亜型まで診断することは予後の判定および術式の決定に有用と考え,超音波検査にて粘液癌の亜型分類を試み検討を行った.
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© 日本臨床外科学会
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