日本臨床外科医学会雑誌
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大腸Crohn病の1穿孔例
村上 文彦蜂須賀 喜多男山口 晃弘磯谷 正敏久世 真悟真弓 俊彦近藤 真治塩見 正哉新美 教弘
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キーワード: Crohn病, 大腸穿孔
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1990 年 51 巻 5 号 p. 1002-1005

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抄録

大腸Crohn病で穿孔をきたした稀な1例を経験したので報告する.症例は44歳女性,横行結腸からS状結腸にわたる大腸Crohn病として当院消化器科で通院治療を受けていた.急激な腹痛を主訴に来院し,理学的所見により腸管穿孔による汎発性腹膜炎と診断され,緊急手術を行った.穿孔部は横行結腸であり横行結腸を部分切除した.病理組織学的にもCrohn病の所見であった.術後吻合部の瘻孔と上行結腸の膿瘍を形成したため病変部を二期的に切除した.大腸Crohn病の穿孔例は本邦では9例の報告がある.

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