抄録
胃原発扁平上皮癌の1手術例を報告する.症例は75歳,男性で口臭,〓気,上腹部不快感を主訴として来院した.上部消化管検索で胃体部に隆起性病変を伴なった境界不明瞭な不整形潰瘍が発見された.病変からの生検で病理組織学的に胃の扁平上皮癌と診断された.手術時,術前のCTスキャンと一致して癌はすでに肝臓へ転移し,結腸間膜へ浸潤していたが,胃幽門側切除, R2郭清,結腸間膜合併切除が施行された.腫瘍部24切片の病理組織学的検索で純粋な扁平上皮癌と診断した.転移リンパ節にも扁平上皮癌の転移が見られた.
肝転移に対しては手術時肝動脈に留置したカテーテルより, etoposide・adriamycin・cisplatin (EAP)の動注を行い, partial response (PR)が認められた.