日本臨床外科医学会雑誌
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悪性の経過をとった胃平滑筋芽細胞腫の1例
岩田 宏片岡 誠桑原 義之谷脇 聡呉山 泰進三谷 真己川村 弘之三井 敬盛坂上 充志佐藤 篤司加島 健利正岡 昭
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1992 年 53 巻 1 号 p. 109-112

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抄録
胃筋原性腫瘍は胃癌に比べ比較的予後良好な疾患であり,なかでも平滑筋芽細胞腫は悪性の経過をとることはまれで胃原発の平滑筋芽細胞腫のそれの本邦報告例は著者らが検索し得たかぎりでは17例にすぎない.今回われわれは術後8カ月で再発死亡した胃平滑筋芽細胞腫の1例を経験したので報告する.症例は, 83歳男性,主訴は全身倦怠感で,長径18cmの腫瘍がC領域を占居しており腫瘍には潰瘍形成を認めた.胃粘膜下腫瘍の診断にて手術施行した.リンパ節転移,肝転移,腹膜播種は認めなかったが,肝左葉および横隔膜へ直接浸潤しており,噴門側胃切除術および肝左葉部分切除術を施行した.病理組織学的には悪性度の強い平滑筋芽細胞腫であった.高齢のため,術後補助療法は施行しなかった.術後7カ月で経口摂取不能となり再入院し,術後8カ月で局所再発および遠隔転移にて死亡した.
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© 日本臨床外科学会
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